ナマクラ!Reviews

03/1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30./05

第18回ファンタジア大賞 準入選:太陽戦士サンササン/坂照鉄平

太陽戦士サンササン (205x290)
(あらすじ)
「太陽戦士サンササン、降臨ッ!」来間鉄斎が出会ったのは族メットに憑依した自称・異世界の勇者ジャバだった。彼は伝説の勇者となるため、自分を装着することを鉄斎に強要する。鉄斎は全面拒絶するが……!?

answer.――― 66 点
ライトノベルには《イラスト》があり、そして、一部(以上)の人にとってそれは紛れもない本編冒頭よりも大事な「顔」となっている。さて、本作の表紙をご覧あれ。ホットパンツの女の子はとりあえず可としても、その横にいるのは髑髏マーク入りの族メットをかぶった、何ともダサい……はいっ、(負けの方向で)勝負あり!である。がしかし、実際に読んでみれば、族メットに異世界から勇者が転生するという間抜けな設定ながら、まさかの真っ当に「熱い」ヒーローものであることに驚くだろう。そして、語彙豊富、描写力もあって真っ当に「巧い」と来たら、もはや苦笑いするしかない迷作決定である。詰まる/詰まらないで云えば、詰まる作品なのだが、……如何せん、《読みたい》と思わせる設定で描かなかったのが最大の敗因。テツ、ジャバ、詩菜、麻琴の主要登場人物は勿論、ラストでは敵方ニカ・カジにまで華を持たせようとする姿勢も意欲的。書き手としての実力は認めたいところなので、読み手にもっと真面目に寄り添ってみましょう。仮に「売れない」ままだったら、《売れ線》を真面目に研究していないだけなので同情の余地も無し。

第18回ファンタジア大賞 準入選:太陽戦士サンササン/坂照鉄平

category: は行の作家

tag: OPEN 60点 坂照鉄平 ファンタジア大賞準入選(金賞)

[edit]

page top

2016年のMedeskiが(o゚Д゚)=◯)`3゜)∵ 言った!言ってやった!

本当なら1月にUPしたかったところだが、やる気と時間の問題が立ちはだかって、まさかの桜の季節に突入。いい加減、仕上げないとあかん!と一念発起して16年度のレヴューを流し読んでみると、またまた最優秀「自画自賛」レヴューに該当しそうなレヴューが見つけられず。何ともシケたレヴューを続けていたんだな、と思いつつ、15年度と比して良かったことは優秀「自画自賛」レヴュー&佳作「自画自賛」レヴューが散見出来たこと。特に以下の『ゴブリンスレイヤー』稿でも言及しているが、インスタントに効果的なレヴューが出来ることが自覚出来たのは収穫となった。今後のレヴューは、そのパターンで仕上げていこうかな、とも思う。そして、いざ選んでみると、ライトノベル作品のほうが比較的気合い入れてtrヴューしていた印象。何にせよ、2016年のMedeskiが(o゚Д゚)=◯)`3゜)∵ 言った!言ってやった!の開演でございます!

* 画像(もしくは、作品タイトル)をクリックしますと、該当のレヴューに飛びます。



いざブログを運営してみて毎日更新の難しさを痛感するわけだが、適当で良いのならば毎月20レヴューくらいなら出来るのは過去の更新情報『2015年4月のレヴュー更新(まとめ)』のレヴュー数でも確認出来る。がしかし、本当に何を書いたのか自分でも覚えていないために、後になってモチベーションを下げることが発覚し、現在の気ままな更新に。ただ、本作のレヴューは更新数をこなしたいためにリアルに《仕事》的に済ませたわけだが、その割に販促力高い仕上がりになったのが好感。このレベルの出来なら15分~20分で出来る自分を発見出来たのは収穫となりました。まあ、ただの作中の文章を引用&強調するパターンなんですけどね。


冒頭も冒頭に提示した《本来的に登場人物は多ければ多いほど「面白い」》は、ある種の盲点だと思う。様ざまなジャンルにおいて、引き算―――シンプルを是とする方針はまかり通っているわけだが、しかし、それはあくまで作り手が足し算を処理し切れなかった事実が招いた結果に過ぎない。足し算を成立させるには技巧が要るのだ。そして、奨励される引き算もまた、取り組もうとするだけで弊害を生んでいることに警告を発しているのが良いと思いますね。


《何でも書ける》という意味へ踏み込んでいるレヴュー。実際、障りなく読み進められる文章、破綻ない展開、それらを創出するためならば己さえ捨てるプロフェッショナルな判断を下せる理性が《何でも書ける》=超絶技巧的《調整力》だと思う。これについては、そういう「筆」が在ることをそもそも知らないと言えないので、なかなか貴重なことを言及していると(自分で)感じる。


私はこのナマクラ!Reviewsで《鏡》という言葉を用いて(他者から突きつけられる、書き手にとって想定外の)残酷なまでの「現実」を説いているのだが、その《鏡》の重要性を実感出来る最たる例として、本作を挙げさせてもらう。「鼻毛が出ている」、そう、このフレーズは珠玉だ。著者の「鼻毛が出ている」場面(瞬間)を具体的に指摘しているところが、このレヴューの最大の見所。鼻毛は油断しているとすぐに出てくる。本作を通して《鏡》を用意することをお勧めする。


正味な話、大したことは書いていないので取り上げるつもりはなかったのだが、いざ読み返してみて《書き手は「ライトノベルとは?」という問いへの自分なりの答えを出しておかなければならない。》と置いて《それが《ライトノベル作家》としての矜持になる》と返すのは、言い得て妙だな、と自分に納得させられたので。昨今、「ライトノベルを馬鹿にするな!」と口にはするものの、当人が「大衆小説のほうが俺には向いているのかもしれない……」なんて勘違いしている人も多い。いやいや、ライトノベル、馬鹿にするなよ。とりあえず、真剣にラノベを書けよ。

☆特別「自画自賛」レヴュー★

①山本周五郎賞

山本周五郎賞受賞作一覧

2017年4月時点での全受賞作、そのレヴューを完了!いやいや、読むのも含めてなかなか大変な作業でした。しかし、誰が言ったか(もしかして俺なのか?)裏・直木三十五賞とも称される山本周五郎賞。粒揃いで、消化していて退屈しなかったのも事実。あとは選出して、この受賞作を読め!シリーズを完了させるだけなのだが、第30回の発表も間近なのでそこを通過してから仕上げようと算段しております。All Time Best!!での第1位は何にしようか知らん?今から悩んでいます!

category: (」゚ロ゚)」

[edit]

page top

このライトノベルがすごい!(2017年版) 9位:この素晴らしい世界に祝福を! あぁ、駄女神さま/暁なつめ

この素晴らしい世界に祝福を (203x290)
(あらすじ)
ゲームを愛する引き籠もり少年・佐藤和真の人生は、あっけなく幕を閉じたはずだったが、目を覚ますと目の前に女神と名乗る美少女が。「異世界に行かない?一つだけ好きな物を持っていっていいわよ」「じゃあ、あんたで」ここから異世界に転生したカズマの大冒険が始まる―――と思いきや、衣食住を得るための労働が始まる!

answer.――― 69 点
目下、ここで人気を得れば“とりあえず……”の売上を約束されるウェブサイト「小説家になろう」発、例によっての“異世界転生”を題材とした一作。本作の主人公・佐藤和真は《引きこもりでニート》、そこから何とも間抜けな事故で現実から退場――転生の場で小馬鹿にしてくれた女神アクアを道連れに、新たな冒険人生を始めるストーリーライン。一読して、コストパフォーマンスの高さに目を瞠らせてもらった。文章をこね回すことなく、高飛車お馬鹿な女神、中二病全開のロリ魔女、超ドM変態の女騎士といったキャラクターを配し、無能で常識的な主人公に呆れ、キレさせていくテンポの良さ―――解かり易さは、これぞ、“ライト”ノベル!と云える即席の享楽を堪能出来る。序盤早々に披露される、生活費稼ぐための「ジャイアントトード五匹討伐」なんて課題は、生粋のライトノベラーならばそのフレーズを見ただけで、著者の“活躍”を確信するのではないだろうか。如何せん、中身は無い。しかし、これは著者自身が楽しんでいないと書けない代物であり、それはコミカル路線歩む作品が世に羽ばたく上でもっとも重要で、もっとも維持難しい大事な核だ。シリーズ累計300万部超えも納得の“パーティー”ラノベ。何も考えず、ただただ作品世界に埋没したいライトノベラーにこそお薦め出来ます。

このライトノベルがすごい!(2017年版) 9位:この素晴らしい世界に祝福を! あぁ、駄女神さま/暁なつめ

category: あ行の作家

tag: OPEN 60点 暁なつめ このライトノベルがすごい!

[edit]

page top

第3回ラノベ好き書店員大賞 8位:殺戮のマトリクスエッジ/桜井光

殺戮のマトリクスエッジ (203x290)
序章
第一章 少年と少女
第二章 少女と少年
第三章 獣
補章

answer.――― 68 点
時代は西暦20××年、舞台は東京湾上に建設された次世代型積層都市トーキョー・ルルイエと置いたサイバーパンクアクション。電脳ネット上に現れる《ホラー》なる怪物を単独で狩り続ける主人公がある日、謎の少女と出会い、救ったことから始まるストーリーライン。ジャンルがジャンルだけに「説明」処理が著者の手腕試される試金石なわけだが、かのライアーソフトの主力シナリオライターだけにその辺りは如才なく仕上げているのが好感。序盤も序盤から現れる都市伝説《ホラー》をあえて謎のまま、作品世界の根幹である電脳ネットもことさら詳しく言及せず、謎のBoy Meets 謎のGirlを推し進める様はまさに大胆不敵。そうして、誰しも読み疲れる中盤での作中世界の「説明」処理―――ある種の匠を堪能出来るだろう。しかしながら、パッと読んでオリジナリティ溢れていそうでも、いざ読んでみれば……な既視感ある設定、ストーリー展開は残念と言えば残念なところ。著者自身が本作にたとえば絶筆の想いを込めれば「化けた」のでは?書けたから書いた、みたいな仕事感が本作に垣間見える。個人的に《ホラー》というシンプルなネーミングの謎の敵から、第12回電撃小説大賞《金賞》受賞作『哀しみキメラ』を思い出した。こちらは《モノ》なので、対比してみればセンスの差を感じられると思う(笑)何にせよ、「そこそこ」な一作。

第3回ラノベ好き書店員大賞 8位:殺戮のマトリクスエッジ/桜井光

category: さ行の作家

tag: OPEN 60点 桜井光 ラノベ好き書店員大賞

[edit]

page top

ラノベ好き書店員大賞ランクイン作品一覧


▼ 第3回 (2014年) ▼

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか

1位 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか/大森藤ノ
2位 ナイツ&マジック/天酒之瓢
3位 グランクレスト戦記/水野良
4位 灰と幻想のグリムガル/十文字青 
5位 氷の国のアマリリス/松山剛
6位 クロックワーク・プラネット/榎宮祐&暇奈椿
7位 未完少女ラヴクラフト/黒史郎 
8位 殺戮のマトリクスエッジ/桜井光
9位 グラウスタンディア皇国物語/内堀優一
10位 エーコと【トオル】と部活の時間。/柳田狐狗狸

▼ 第2回 (2013年) ▼

マグダラで眠れ (204x290)

1位 マグダラで眠れ/支倉凍砂
2位 ノーゲーム・ノーライフ/榎宮祐
3位 ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン
4位 魔法少女育成計画/遠藤浅蜊
5位 エスケヱプ・スピヰド/九岡望
6位 覇剣の皇姫アルティーナ/むらさきゆきや
7位 俺、ツインテールになります。/水沢夢
8位 とある飛空士への誓約/犬村小六
9位 森の魔獣に花束を/小木君人
10位 も女会の不適切【アイ・ド・ラ】な日常/海冬レイジ

▼ 第1回 (2012年) ▼

のうりん (205x290)

1位 のうりん/白鳥士郎
2位 やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。/渡航
3位 雨の日のアイリス/松山剛
4位 東雲侑子は短編小説を愛している/森橋ビンゴ
5位 六花の勇者/山形石雄
6位 問題児たちが異世界から来るそうですよ?/竜ノ湖太郎
7位 アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者/榊一郎
8位 葵~ヒカルが地球にいたころ~/野村美月
9位 こうして彼は屋上を燃やすことにした/カミツキレイニー
10位 犬とハサミは使いよう/更伊俊介

category: ラノベ好き書店員大賞

tag: OPEN 受賞作List ラノベ好き書店員大賞

[edit]

page top

このライトノベルがすごい!ランクイン作品一覧


▼ 2017年度 ▼

りゅうおうのおしごと (204x290)

1位 りゅうおうのおしごと!/白鳥士郎
2位 Re:ゼロから始める異世界生活/長月達平
3位 とある魔術の禁書目録/鎌池和馬  
4位 ソードアート・オンライン/川原礫
5位 ゴブリンスレイヤー/蝸牛くも
6位 メロディ・リリック・アイドル・マジック/石川博品
7位 ゲーマーズ!/葵せきな
8位 弱キャラ友崎くん/屋久ユウキ
9位 この素晴らしい世界に祝福を!/暁なつめ
10位 この恋と、その未来。/森橋ビンゴ

▼ 2016年度 ▼

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている

1位 やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。/渡航
2位 ソードアート・オンライン/川原礫
3位 ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン/宇野朴人
4位 エイルン・ラストコード ~架空世界より戦場へ~/東龍乃助
5位 終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?/枯野瑛
6位 ノーゲーム・ノーライフ/榎宮祐
7位 とある魔術の禁書目録/鎌池和馬
8位 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか/大森藤ノ
9位 冴えない彼女の育てかた/丸戸史明
10位 エスケヱプ・スピヰド/九岡望

▼ 2015年度 ▼

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている

1位 やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。/渡航
2位 ソードアート・オンライン/川原礫
3位 ノーゲーム・ノーライフ/榎宮祐
4位 とある魔術の禁書目録/鎌池和馬
5位 後宮楽園球場 ハレムリーグ・ベースボール/石川博品
6位 絶深海のソラリス/らきるち
7位 エスケヱプ・スピヰド/九岡望
8位 とある飛空士への誓約/犬村小六
9位 この恋と、その未来。/森橋ビンゴ
10位 ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン/宇野朴人

▼ 2014年度 ▼

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている

1位 やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。/渡航
2位 ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン/宇野朴人
3位 とある魔術の禁書目録/鎌池和馬
4位 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか/大森藤ノ
5位 ソードアート・オンライン/川原礫
6位 はたらく魔王さま!/和ヶ原聡司
7位 東京レイヴンズ/あざの耕平
8位 六花の勇者/山形石雄
9位 俺の妹がこんなに可愛いわけがない/伏見つかさ
10位 ノーゲーム・ノーライフ/榎宮祐

▼ 2013年度 ▼

ソードアートオンライン

1位 ソードアート・オンライン/川原礫
2位 とある魔術の禁書目録/鎌池和馬
3位 六花の勇者/山形石雄
4位 バカとテストと召喚獣/井上堅二   
5位 俺の妹がこんなに可愛いわけがない/伏見つかさ
6位 やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。/渡航  
7位 デュラララ!!/成田良悟    
8位 「東雲侑子」シリーズ/森橋ビンゴ
9位 サクラダリセット/河野裕 
10位 境界線上のホライゾン/川上稔

▼ 2012年度 ▼

ソードアートオンライン

1位 ソードアート・オンライン/川原礫
2位 とある魔術の禁書目録/鎌池和馬
3位 ベン・トー/アサウラ
4位 円環少女/長谷敏司   
5位 バカとテストと召喚獣/井上堅二
6位 僕は友達が少ない/平坂読  
7位 涼宮ハルヒの憂鬱/谷川流    
8位 丘ルトロジック/耳目口司
9位 アイドライジング!/広沢サカキ 
10位 雨の日のアイリス/松山剛

▼ 2011年度 ▼

とある

1位 とある魔術の禁書目録/鎌池和馬
2位 僕は友達が少ない/平坂読
3位 バカとテストと召喚獣/井上堅二
4位 ソードアート・オンライン/川原礫
5位 ベン・トー/アサウラ
6位 “文学少女”シリーズ/野村美月
7位 "生徒会の一存"シリーズ/葵せきな
8位 俺の妹がこんなに可愛いわけがない/伏見つかさ
9位 デュラララ!!/成田良悟
10位 神様のメモ帳/杉井光

▼ 2010年度 ▼

バカとテストと

1位 バカとテストと召喚獣/井上堅二
2位 "化物語"シリーズ/西尾維新
3位 “文学少女”シリーズ/野村美月
4位 とらドラ!/竹宮ゆゆこ   
5位 "生徒会の一存"シリーズ/葵せきな
6位 黄昏色の詠使い/細音啓   
7位 嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん/入間人間    
8位 ベン・トー/アサウラ
9位 とある魔術の禁書目録/鎌池和馬  
10位 蒼穹のカルマ/橘公司

category: このライトノベルがすごい!

tag: OPEN 受賞作List このライトノベルがすごい!

[edit]

page top

ま行の作家一覧

 ま行    

舞城王太郎
前川麻子
万城目学
真代屋秀晃
又吉直樹
松樹剛史
町田康
松下寿治
松時ノ介
松村涼哉
松山剛
まみやかつき
丸戸史明
円山夢久
三浦しをん
水鏡希人
三門鉄狼
三上延
三河ごーすと
三國青葉
三雲岳斗
三崎亜記
水口敬文
水沢夢
水野良
水森サトリ
道尾秀介
美奈川護
水瀬葉月
湊かなえ
峰守ひろかず
宮沢周
宮下奈都
宮部みゆき
三羽省吾
海羽超史郎
六塚光
村上春樹
むらさきゆきや
村山由佳
森絵都
森青花
森田季節
森田陽一
森月朝文
森橋ビンゴ
森博嗣
森見登美彦
森村南
諸星悠

category: ま行の作家

tag: OPEN 作家一覧

[edit]

page top

2017年3月のレヴュー更新(まとめ)

うおおおおおお、今月が終わっちまったよ!なんてっこたい!“天才”片山憲太郎の一連の作品のレヴューをしようとしたものの、何か言ってやろう感が湧き上がって脱稿出来ないまま日々が過ぎてしまった。なお、何か言ってやろう感によって無駄に長くなった前置きを参考に以下に添付。

「天才」というと、貴方はどんな者をイメージするだろうか?「何でも出来る」―――多才、万能である者をそう呼びはしないだろうか?もっとも、《天才》が科学的に解明されつつある今、万能であることだけが「天才」ではないのは周知されつつあると思う。そう、現在、「何でも出来る」のではなく「それしか出来ない」不器用な才能を持つ者を―――「欠けた」人間を天才と呼ぶ。

やはり、適当が一番。本来的にレヴューなんて200文字が理想!なので振り出しに戻って書いていたのは廃棄して、来月からRestartだ!今月は《この受賞作を読め!》シリーズが一つ完成したのでそれなりに満足感あります。とりあえず、来月の自分に期待!

●この受賞作を読め!●
この受賞作を読め! 【小説すばる新人賞:All Time Best!!】
この受賞作を読め! 【小説すばる新人賞:第21回 ~ 第29回!】

●本屋大賞●
第13回本屋大賞 10位:火花/又吉直樹

ライトノベルの点数一覧は⇒こちらへ!
大衆小説の点数一覧は⇒こちらへ!
アーティストの点数一覧は⇒こちらへ!

category: 更新情報

[edit]

page top

第13回本屋大賞 10位:火花/又吉直樹

火花 (203x290)
(あらすじ)
お笑い芸人二人。奇想の天才である一方で人間味溢れる神谷、彼を師と慕う後輩徳永。笑いの真髄について議論しながら、それぞれの道を歩んでいる。神谷は徳永に「俺の伝記を書け」と命令した。彼らの人生はどう変転していくのか。

answer.――― 75 点
賛否両論の評判からどんなKAGEROUなのかと思いきや、意外や意外、何とも「まとも」な作品に仕上がっている本作『火花』は、お笑いコンビ「ピース」の先生こと又吉のデビュー作であり、純文学における大天下の芥川龍之介賞をベストセラーの勢いそのまま受賞した話題作。その概要は、売れない芸人が売れない先輩芸人と出会い、その壊れたセンスに惹かれる、というもの。友人に純文学の書き方を訊いたとき、人に読ませようと思って書かないこと、という答えが返ってきて半ば感心したことがあったが、その大前提の上で「読ませる」工夫が出来ていると、その他大勢から抜け出せるのだろう―――とは手前味噌なレヴュー、『恋人といっしょになるでしょう』稿からの引用だが、その観点からすれば、本作は「読ませる」工夫がしっかり施されている。たとえば、それは著者の実体験を想起させる「お笑い芸人」を題材にしていることだったり、芸それ自体には関係のない色恋の要素、そして、何より「結」で提示される先輩芸人の壊れた「笑い」で確認出来る。純文学は《人間》を描くジャンルであり、そこで求められるのは《面白い》というより《興味深い》ことだ。本作では、お笑い芸人という特殊な職業(とそこへ就いた者たちの感性)に焦点を当てつつ、エンターテイメントとして先輩芸人の「壊れ」具合を披露しているのが素晴らしい。飛び抜けた技巧や無二のセンスこそ無いが、本作を純文学へ該当させるだけの《仕事》は為されている。目くじらを立てることはないのではないでそうか。というか、良作じゃん?これが駄目なら今の純文学、ほとんど駄目だろ。個人的には、先輩芸人の恋人が実話っぽくて興味深かったです。

第13回本屋大賞 10位:火花/又吉直樹

category: ま行の作家

tag: OPEN 70点 又吉直樹 本屋大賞

[edit]

page top

この受賞作を読め! 【小説すばる新人賞:All Time Best!!】


【第1回~第10回】は⇒こちらへ!

【第11回~第20回】は⇒こちらへ!

【第21回~第29回】は⇒こちらへ!


ようやく新たな【All Time Best!!】が完成!感無量であります!能書きは下にたらたらと書いてございますので、挨拶はこの辺で切り上げまして。小説すばる新人賞に興味がありつつも未読のまま、……な方は参考にしてみて下さい!では、始まり始まり~!

* 作品タイトルをクリックすると、その該当作品のレヴューページに飛びます。

標題通りの「競馬」題材ながらレースの描写は少なく、あくまで人間ドラマとして描かれている本作。その人間ドラマとは、ズバリ―――《敗者》の美学。本作の主人公は己の負けを認めるために勝つ。娯楽要素を詰め込み過ぎなまでに詰め込み、それらを完全処理!結果、デビュー作ながら10万部突破という快挙を成し遂げて、著者にとって一世一代の代表作となった。終盤の大レース「天皇賞(秋)」……そのゲートが開く間際につぶやかれる「ショウサン」は、誰が読んでも鳥肌立つ名演出。小説の醍醐味を得られること間違いなし!小説すばる新人賞の受賞作で娯楽を求めるなら、まずは本作をお薦め致します。

どうせ、こんなもんだろ?という予想をしっかり超えてくる傾奇者たちの戦国Rock 'n' Roll!文字で聴かせる、という偉業をキャラクターデザインからアプローチしているのが素晴らしい。三味線速弾く藤次郎と「黒人」弥介の放つアフリカン・ビートの衝突、男臭さ霧散させる「踊り手」ちほ、実質の物語担うヘタレな「笛吹」小平太―――と、主要登場人物の役割に抜かりはない。知名度低いものの、埋もれさせるには勿体無いアイディアとクオリティー。未読の方は是非、手に取ってあげて下さい。兎も角、稀に見る「痛快」な一作。

千早茜の、凡百のナンチャッテ!作家たちとは一線を画す筆力、感性はこのデビュー作から発揮されていたことを証明するように、小説すばる新人賞のみならず泉鏡花文学賞も受賞。『物語』をある種必要としない、希少な筆は「売られる」ために育てられた美しい姉弟の堕ちていく《耽美》な様を見事に描き切った。表紙には宇野亜喜良を起用。業界からの期待の高さが伺えます。

才能、才能、ほらまた、才能!とやや一辺倒な若書きながら、……だからこそ!と推したくなるデビュー作らしいデビュー作。プロ棋士を目指して奨励会へ入るも、ついに辿り着けなかった著者が見出した真実が情熱的に刻まれている。新旧”天才”対決―――心躍ります。第24回将棋ペンクラブ大賞(文芸部門)を受賞。将棋小説としても立派なお墨付きを得ている作品。

専門家も唸る“知識”をエンターテイメントの一要素として作品へ組み込む、インテリゲンチャご用達の作家の一人・佐藤賢一のデビュー作。夢を求めて渡ったイスパニアの地で恋に落ちるも夢を忘れられず、誘いのままに戦に出掛ける侍―――その様は実に情動的で「悲劇」と呼ぶに相応しい。作品の「質」という観点では、ここで上位に選んだ四作よりも実質、本作のほうが上だろう。しかし重厚、故に生半可な読者では忌避感出てしまうのも避けられない。「表題」は壮大な仕掛けなので、手に取ったら最後まで読み切りましょう。かの銃士隊隊長の登場も必見です。

なかなか手を伸ばしにくい「発達障害」を題材にしたハートフルな一作。例によって、お涙頂戴!な展開なのだが、視点人物を二人配し(「発達障害」役は一人)、それぞれの《弱者》っぷりを徹底したことで、終盤の「吐露」がいよいよ胸に突き刺さる。あくまで現実的な設定に根ざした上で視点人物、両者に起こる中盤のイベントは実質の最大級!この思い切りの良さは燻る作家群は是非参考にして貰いたいところ。出し惜しみなし!

☆☆  総評  ★★

【小説すばる新人賞:第1回 ~ 第10回!】の稿でも言及したが、小説すばる新人賞の受賞者には、後に天下の直木三十五賞、大天下の芥川龍之介賞を受賞した作家が多数いる。もっとも、それは第10回までの受賞者に集中していたが、最近では朝井“(ノ゚Д゚)キリシマ、ブカツヤメロッテヨ!”リョウが『何者』で直木三十五賞を受賞、作品が候補に挙がった千早茜も控え、新人作家の良質な登竜門として盛り返し、面目を保っている印象。さて、 この【小説すばる新人賞:All Time Best!!】だが、見事なまでにその直木賞&芥川賞作家たちの作品を選んでいない。かろうじて佐藤賢一の『ジャガーになった男』を第5位に取り上げてはいるが、娯楽小説としては重厚な作風なために、個人的には選びたくなかった。もっとも、読めば「質」の高さは否定出来ないところなので、妥当と言えば妥当な選出だとも思っている。小説すばる新人賞は文学賞ではない。あくまで大衆小説、娯楽を提供出来る作家の輩出を意図した公募賞なのだから、万人が「面白い!」と唸りたくなる作品こそ推薦したい。という観点から考えると、個人的に第1位と第2位に置いた作品―――『ジョッキー』と『桃山ビート・トライブ』は不動の2トップ。どこの公募賞に出しても受賞するだろうクオリティーが両作にはある。後者はセールスが評判に追いついていない印象もあるので、未読の方は是非手に取って読んで欲しい。第3位、第4位のランクイン作品は若書きが心地良いデビュー作らしいデビュー作。青田買いの楽しみが味わえる。【次点】は複数候補あったものの、《感動》出来る観点で選出。終盤に披露される発達障害者の《吐露》のカタルシスたるや尋常ではない。選ばなかった作品では、篠田節子の『絹の変容』はVividなホラーSFで、やはり著者の可能性を感じざるを得ないところ。“森見登美彦のプロトタイプ”な『草小路鷹麿の東方見聞録』、“ザ・伊坂幸太郎”な作風の『名も無き世界のエンドロール』、著者の次作を期待させる爽やかな『はるがいったら』あたりも拾い物。しかし、まあ、……未読ならばランクイン作品を順番に読んで頂きたい。実際問題、「面白い!」は人それぞれだが、それでもかぶるものはかぶるのである。受賞作を読む!というコンセプトで消化していくと「おい、何で消えた!?」な葬り去られた作品、「全盛期はここだったか!?」な再発見な作家と出会えるわけだが、この小説すばる新人賞では『ジョッキー』を拾えたのが競馬好きの私としても最大の収穫でした。大衆小説らしい大衆小説、しっかりと引き継ぎたい良質の遺産(旧作)です。

☆ 受賞作:点数一覧 ★

86  ジョッキー/松樹剛史  【第1位】

85

84

83  桃山ビート・トライブ/天野純希  【第2位】
    魚神/千早茜  【第3位】

82

81

80  ジャガーになった男/佐藤賢一  【第5位】

79  サラの柔らかな香車/橋本長道  【第4位】

78  はるがいったら/飛鳥井千砂

77  

76  絹の変容/篠田節子
    ラメルノエリキサ/渡辺優

75  白い花と鳥たちの祈り/河原千恵子  【次点】

☝  満足  ☟  普通


74  オロロ畑でつかまえて/荻原浩
    ウエンカムイの爪/熊谷達也
    名も無き世界のエンドロール/行成薫

73  恋人といっしょになるでしょう/上野歩
    草小路鷹麿の東方見聞録/草薙渉
    粗忽拳銃/竹内真
    国道沿いのファミレス/畑野智美

72  たぶらかし/安田依央

71  

70  天使の卵 エンジェルス・エッグ/村山由佳

69  赤と白/櫛木理宇
    涼州賦/藤水名子
    笑う招き猫/山本幸久

68

67  となり町戦争/三崎亜記

66  走るジイサン/池永陽
    プリズムの夏/関口尚

65  バーバーの肖像/早乙女朋子
    八月の青い蝶/周防柳
    英文科AトゥZ/武谷牧子

64  8年/堂場瞬一

63  でかい月だな/水森サトリ

62

61  

60  桐島、部活やめるってよ/朝井リョウ
    パンの鳴る海、緋の舞う空/野中ともそ

☝  普通  ☟  不満


59  砂時計/吉富有

57  包帯をまいたイブ/冨士本由紀

56  マリアの父親/たくきよしみつ

55  川の声/山本修一

45  砂漠の青がとける夜/中村理聖

40  蛇衆/矢野隆

36  こちらノーム/長谷川潤二

☝  不満  ☟  アマチュア


35  陋巷の狗/森村南

30  ゴッド・ブレイス物語/花村萬月

現在、2017年03月03日/修正

【第1回~第10回】は⇒こちらへ!

【第11回~第20回】は⇒こちらへ!

【第21回~第29回】は⇒こちらへ!

category: この受賞作を読め!

tag: OPEN この受賞作を読め!【小説すばる新人賞】 小説すばる新人賞

[edit]

page top