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このライトノベルがすごい!(2010年版) 1位:バカとテストと召喚獣/井上堅二

バカとテストと
1.第一問
2.第二問
3.第三問
4.第四問
5.第五問
etc…

answer.――― 78 点

デビュー以来、「このライトノベルがすごい!」にランクインし続ける人気シリーズであり、その総売り上げは500万部突破というファミ通文庫の誇る超級エース『バカとテストと召喚獣』。その概要は教室の設備がランク付けされる実験校を舞台に、卓袱台、座布団、腐った畳というFクラス(最下層)の待遇に不満を覚えた生徒たちが巻き起こす下剋上劇。テストの点数に応じた強さを持つ召喚獣を駆使してのクラスの入れ替え戦が物語の中核を担うわけだが、本作が支持されるのは、―――これぞライトノベル!その醍醐味!と喧伝したくなる登場人物たちのリズミカルなやり取りだろう。1ページに3ギャグという見事なデンプシー・ロールを放ちながら、「このライトノベルがすごい!」の男性キャラクター部門で2年連続トップ(且つ、女性キャラクター部門でも連続ベスト10入り)を飾る木下秀吉を筆頭に、キャラクター群は誰もが常夏陽性。序盤から終盤まで終始一貫して良質のコメディを提供してくれる。本作はいわゆる<ギャグ小説>に分類されるわけだが、その同系統の作品に挙げられる『生徒会の一存』と異なるのはストーリーがあることだろう。ギャグ小説は概してストーリーの工夫に乏しいが、本作は都合三度の入れ替え戦に戦術らしい戦術を用意したり、惚れた腫れたを整えたりと、創作物の主要要素全部入りしているのも魅力だ。ただ、ギャグ小説だけあって振り返ってみると、何にも残らないのが玉に瑕。瞬間的な楽しみを得るために読むのがベストだろう。一人称で読みやすく、随所にギャグが盛られているが、描写が苦手なのか校内構造が最後まで把握出来なかったのはマイナス項目。しかし、いきなりボコボコ容姿になる漫画的ギャグと台詞を盾矛にした小説的ギャグのハイブリットは、売上から考えてもギャグ小説の完成形に近い。大いに楽しめました。個人的には、ムッツリーニの活躍に胸が踊ったわ。

このライトノベルがすごい!(2010年版) 1位:バカとテストと召喚獣/井上堅二

category: あ行の作家

tag: このライトノベルがすごい! OPEN 70点 井上堅二

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