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第6回電撃小説大賞 大賞:リングテイル 勝ち君の戦/円山夢久

ブギーポップ
1.王きたる
2.宴
3.受難
4.対立
5.襲来
6.モノス
7.忌み人
8.護符
etc…

answer.――― 72 点

電撃文庫らしからぬ、正統派ファンタジー巨編!と銘打たれた本作「リングテイル 勝ち戦の君」。魔道師見習いのマーニが現代最高の魔道師にその素質を見い出され、存亡の危機に瀕する国を……と、あらすじだけで剣と魔法、魔獣が跋扈すること必至な物語は読んで早々、頭の中で比較対象に挙がったのが、「ハリー・ポッター」シリーズだったというサプライズ。そして結論から言わせてもらうと、正統派ファンタジーとして十分に楽しめる作品だった。終盤の戦争場面こそ派手さに欠けたきらいはあるが、酒宴の最中、歌われる意味深なバラッド、魔法の練習、軍議での王と魔道師の対立など、まさに王道な展開がアンティークの如き輝きを見せて、作者のセンスの良さをアピールしてくれる。それだけに勿体無いのは、電撃文庫から出版されたこと。「色」が違う、としか言いようがない。正統派ファンタジーの需要が少ない現代とはいえ、他の文庫ならまた違った展開(売り上げ等)になったんじゃないだろうか?ただ、正統派なだけにヒロインを含めた登場人物たちのキャラクターが「弱い」のも事実。何よりもまず濃いキャラクターが求められる今、この質素な味付けのキャラクターたちだと、……同じ文庫の同じファンタジー、例えば『七姫物語』と比べて、どっちの続刊を読みたいかと訊かれれば、やっぱりキャラクターの差で『七姫物語』になる。時代に嫌われた、なんて使い古されたフレーズを使いたくなる正統派ファンタジー巨編。著者は現在、文章塾を主宰している模様。

第6回電撃小説大賞 大賞:リングテイル 勝ち君の戦/円山夢久

category: ま行の作家

tag: 電撃小説大賞大賞 OPEN 70点 円山夢久

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