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ソノラマ文庫:星虫/岩本隆雄

星虫
1.プロローグ
2.一日目
3.二日目
4.三日目
5.四日目
etc...

answer.――― 73 点

日本ファンタジーノベル大賞、第1回の最終選考作品(の改訂版)。ある日、流星とともに額に宇宙からの虫が寄生し、新たな力が目覚める……というシュールな<起>から、それがどんどん大きく育っていく<承>、と物語を要約すればシュールレアリズムの結晶のようなあらすじになるSFだが、読了して思うことは、読者がヒロインの「夢」への努力を受け取る物語ということ。そこに着地したとき、ちょっとした驚きと感慨を抱く。これは読み終わらないと分からないストーリー展開で読後感が良い。ただ、作者のセンスを拒絶する瞬間が確かにあるのも事実で、①虫は大きくなります、②寄生された人が変身します、③空を飛びます、メチャクチャ飛び回ります、④そのまま大気圏飛び越えます、……なんてことが終盤にハルマゲドンのように勃発するが、意外にこれら自体はさほど抵抗感無く受け取れてしまうサプライズ。だが、変身後の造形が「うわっ、やっぱり〇×△□なんだ!」となる。このガッカリな作者のセンスが無駄に本作への評価を下げさせてくれる。あらすじとSFらしい表紙がマイナスの極みだが(改訂版でもコレだし……)、10年後に続編が出版されるだけの面白さがある。10年後に続編されるくらいに固定ファンがいる作品、と解釈すれば恐いもの見たさで手に取り易いでしょう。

ソノラマ文庫:星虫/岩本隆雄  (2000)

category: あ行の作家

tag: OPEN 70点 岩本隆雄

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