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電撃文庫:トカゲの王 1 ―SDC、覚醒―/入間人間

トカゲの王
1.トカゲと鴨のゲシュタルト
2.もし中学生が目の色を変えられたら
3.きみの瞳にかんぱい
4.うらかたさんのめっせーじ
5.とかげのおうさま

answer.――― 62 点

巻末のあとがきにて「そろそろ俺も能力バトル小説で一発当てよう、ぐへへ」と発言しているように目下、電撃文庫が推しに推している入間人間が手掛ける能力バトル小説(もどき)の本作。この(もどき)の部分が入間人間らしいというか、道化を気取って創作家としての己の底を必死で隠そうとしている人間失格@太宰治な部分。本作の主人公は、目の色を変えられる能力を持つ―――が、それだけの異能で、それは最後まで貫かれる。異能者の戦いに放り込まれ、口八丁も通じず、ただ怯えに怯え、一般人Aとして涙を流しながら抵抗する。そんなこんなで、物語としては「やはり」面白い訳が無い。この辺りは巷の評判の悪さからも私だけの偏見ではないことを付け加えさせて頂く。過去のレヴューにおいても言及しているが、入間人間にストーリーメイクの才能が無いのは間違いない。だが、それであっても、入間人間が前線で活躍出来るのは《文章》、その一点に尽きる。事実、本作でもテンポを意識した快速の文体で、字数の割に素早く次の頁へと辿りつける。しかし、この手の文体の最大の弱点は、物語の有無をはっきりと認識してしまうことだ。故に、本作は入間人間の作品の中でも頭一つ抜けて「つまらない」。物語が無い上に、無能な主人公と来ると誰のために描かれているのかも分からない。否、入間人間自身のためである。厳しめな言葉を向けているが、それでも、配点をご覧あれ。当ブログの点数一覧、その【普通】ラインに載る点数である。つまらない、確かにつまらない作品ではある……が、それを1ランク上げる筆の跡がここにあるのも事実。世の中には向き不向きがある……入間クン、もう自分の作品を書くの止めなさい。君の筆は他人のためにある。原作者を見つけなさい。カリスマ編集者はね、遠回しにそういうことを君に伝えているんだよ。

電撃文庫:トカゲの王 1 ―SDC、覚醒―/入間人間 (2011)

category: あ行の作家

tag: OPEN 60点 入間人間

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メディアワークス文庫:バカが全裸でやってくる/入間人間

バカが全裸でやってくる
1.バカが全裸でやってくる
2.ボクだけの星の歩き方
3.エデンの孤独
4.ブロイラー、旅に出る
5.バカが全裸でやってくる

answer.――― 64 点

気の抜けた炭酸呼ばわりするつもりはないが、書き流したような文章にこだわりを感じないので、これは小説と云うよりも物語調のエッセイだろう。しかしながら、なかなかに興味深い作品なので、久しぶりに【推薦】させて頂く。ズバリ、本作の主題は英国の90年代のAKB48、スパイス・ガールズもI wanna, I wanna, I wanna, I wanna, ...と元気良く歌った「Wannabe」、ワナビーである。そして、上記の【推薦】は当然、―――お前ら雨後の腐った筍!―――お前ら吐いて捨てる鰯!と入間人間が作中で社会のゴミ扱いするライトノベル・ワナビーに捧げられたものである。さあさあ、悪漢・入間人間が「ワナビーよ、これを読んで俺へ印税を放り込め!クズなんだから放り込め!お前らを全裸にしてやる!」とニヤニヤ罵倒しながら書いている本作を簡単に紹介しよう。意味深な表題をそのまま採用する第一章ではワナビーをクズだからと「人間のフリすんな!汚いゴミが!」といきなり全裸にしている。第二章では作家視点にしているが、実際はワナビーをクズだからと「お前らのなんか読んでられねえよ!」と全裸にして宣告している。第三章はワナビーをクズだからと「どうせこんな人生ドラマを勝手に描いてんだろ?ワロス!」と全裸にして嘲笑っている。第四章ではワナビーをクズだからと「そんなに受かりたいなら自殺すれば?死亡証明書添付して投稿作を遺書扱いすれば受からせてやるよ!」と全裸にして自殺を推奨している。第五章では、職業作家の視点からワナビーをクズだからと「えー、じゃー一生小説書いて食べていくつもりやったの?……すごいねー(プロにもなったことないのに)」と全裸にしてただ小馬鹿にしている。……いやいや、大したもんだ。読みながら冷や汗を掻いたのは初めてだよ。これは正直、御見逸れしましたぞ。ワナビーの臥薪嘗胆、必読の一冊。入間先生のこの檄に応えなきゃ、ワナビーは本当に全裸になるしかないね!―――なぁーんて、ネガティヴ・キャンペーンを張ってみました♪

メディアワークス文庫:バカが全裸でやってくる/入間人間 (2011)  【推薦】

category: あ行の作家

tag: OPEN 60点 入間人間 推薦

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電撃文庫:多摩湖さんと黄鶏くん/入間人間

多摩湖さんと黄鶏くん
(あらすじ)
君は、大人なおねえさんとエロいゲームをしたことはあるかい?俺はある。―――素敵で無敵な変態カップルの青春ストーリー。

answer.――― 60 点

―――ライトノベルにはエロ本としての側面がある。これは紛れもない事実だ。私はライトノベラーは皆、札付きのムッツリ助平とさえ心の中と言わず、口に出して断定している。ライトノベル創世期より“外道”あかほりさとる、“姥捨て婆”中村うさぎ等が用意したたわわな乳を、たわわな尻を、ライトノベラーは「俺、本が好きだから……」という隠れ蓑をムッツリとかぶって愛し、そうして、いつしか自らが作家となって、現在のライトノベラーに還元しているのである。ライトノベルを崇高な俗本に祀り上げようとしている輩がいるが、そんなことは断じて認めん。エロ本だ、エロ本!ラノベはエロ本!読んでるの恥ずかしがれよ、「お前、ヲタクだな!」って指摘されたら全力で否定するのが本物のヲタクなんだよ!ヲタクは後ろ指に怯えてナンボだろ!?イジメられて泣いてナンボだろ!?んで、さまようユダヤ人よろしくさまよって仲間見つけるのが楽しいんだよ!それがなんだ、「キモ」ヲタって!?いつからヲタクがキモくない風潮が生まれたんだ?キモいんだよ、ヲタクぶった一般人!本物のヲタクを馬鹿にしてんじゃねえよ、ボケ!……あ、俺?ラノベなんか読んだことねえし!むしろ嫌いだし!ぜんぜんヲタクじゃねえし!秋葉原なんて行ったことねえし!コミケとかも行ったことねえし!行ったことあるの、東京キャラクターショーだけだし!……さて、キモいヲタクの皆さん、お待たせしました。本作はラノベ亭快楽こと入間人間が贈る、ライトノベルのエロ本として側面を強調した一作。……これは、キモい。入間人間が童貞であることを願って止まない本物のキモさがある。ストーリーは例によって無い。では、何が描かれているかと云えば、美人の先輩と主人公(入間人間)のイチャラブである。脱衣ポーカー(ドンドン脱がす)、キスババ抜き(そこら中にキスさせる)、歳並べ(ご想像にお任せします)……とカードゲームを冒涜し、二人で旅行し、王様ゲームをし、結婚する。いやいや、入間人間、お前、これは童貞というより真性包茎だな!尊敬するわ!ライトノベル特有の低俗さを満喫出来る一冊。点数こそ低めですが、ライトノベルがエロ本であることをクローズアップしている点に素直に好感を抱きました。ただ、面白くはありません。本作は、シチュエーション系のエロ本です。表題で、マンコさんとキトウくんってわざわざ謳ってるし。

電撃文庫:多摩湖さんと黄鶏くん/入間人間 (2010)

category: あ行の作家

tag: OPEN 60点 入間人間

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電撃文庫:電波女と青春男/入間人間

電波少女と青春男
1.宇宙人の都会
2.変態観測
3.自問・ババ抜きでジョーカーが三枚手札にあったらどうしよう編
4.失踪する思春期のパラノイア
5.地を這う少女の不思議な刹那
6.都会の宇宙人

answer.――― 69 点

貴方は作家になりたいと思ったことはあるだろうか?私の統計的に、ライトノベルを愛読する輩は一度くらいはその気があったと推測する。ちなみに、無理、と思った方も含む。無理じゃなければ「なる」からだ。さて、そんな「なりたい」=「ワナビー」はどうやって「文章」を修得するのだろうか?おそらく、多くは《愛読書を書き写す》などの模写から始まる。それを踏まえ、今回、レヴューする本作はライトノベル界の三大犯罪者・乙一の影響色濃い『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』にてライトノベル新世代の狼煙を上げた入間人間が贈るシリーズ作品第二弾。書き出しの第一文にて、「青春ポイント」なる煌めくような造語とその説明を投下してくるあたりで作家としての意気込みを感じるも、その先の頁をめくっていけばふと気づく。……本作、「下宿する」という設定の割に自棄に面白くない。原因は、文章そのものにある。「青春ポイント」以降、徐々に装飾過多に、冗長になっていき、ストーリーの展開の邪魔をする。そもそもこの話、終盤以外、イヴェントが無い。では、何を楽しめばいいのか?―――文章である。この、己の筆に対する過信を通り越したある種の盲信に、私は入間人間を視た。……この文体、ロールモデルがある。だからこそ、俺の文章を楽しめっ!銀河の果てまでっ!なる勘違いが本人のなかでまかり通るのだ。そして、肝心の本作の文章のロールモデルの相手は秋山瑞人、その代表作『イリヤの空 UFOの夏』だろう。しかしながら所詮は真似事の域を出ていない。ヒロインの言語を<壊した>のも無駄なハンデを背負った。ながらに、感心もしている。コピーをし切れてこそいないが、あの文体の「要点」をよく捉えている。新鋭の作家と見做すに相応しい才気を感じた。現在に到る作品の濫造には見苦しさも目立つが、才能に溺れる気持ちも分かる。まぁ早いところ、「怒られろ」。このままだと「代表作」の無いまま、気づいたときには沈んじゃってるよ?キミ、根本的につまらないからね。ストーリーを創る能力は凡人以下だ。それを隠すために、文章に命を賭けなさい。

電波女と青春男/入間人間 (2009)

category: あ行の作家

tag: OPEN 60点 入間人間

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このライトノベルがすごい!(2010年版) 7位:嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 幸せの背景は不幸/入間人間

嘘つき
1.再開と快哉
2.両親と診療
3.嘘と嘘
4.崩壊
5.四章、後始末「解放」

answer.――― 74 点

これからのライトノベル作家は西尾維新乙一奈須きのこ……この辺の影響を意識的にも、無意識的にも避けては通れない気がする。これは作家だけの話ではなく読者自身にも言えることで、西尾維新の影響下にある―――と著者自ら申告した本作において、何の脈絡もなく<オチ>が途中で読めてしまう事実からも分かるだろう。蔓延る<大逆転>、第三の男ならぬ第三の<答え>、総じてスピードライターなオリジネイター、そして、そのフォロワーたちの作品の氾濫によって<オチ>が<オチ>として機能しなくなっている悪循環。そんな新伝綺な逆風のなか、本作が人気シリーズとなっているのは、著者に確かな「筆力」があるからに他ならない。設定こそ新伝奇に名を連ねる作品としては実のところ十人前ながら、ベッタリ血糊のように張りついてくる主人公の一人称は、適格な奇人変人といった感じで、読者自らトレースしたくなるような整合性がある。<オチ>を先読み出来てしまったために、クライマックスの「果たし合い」は右から左に流せてしまうのが勿体無いかぎりだったが、そこはフォロワーの試練ということで。良質なフォロワーは、時にオリジネイターを超える。入間先生には是非、カリ梅食いながら「アンタ、嘘つきだね」と今後の作品で屋形越えを果たして欲しい。

このライトノベルがすごい!(2010年版) 7位:嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 幸せの背景は不幸/入間人間

category: あ行の作家

tag: このライトノベルがすごい! OPEN 70点 入間人間

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