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第11回スーパーダッシュ小説新人賞 大賞:暗号少女が解読できない/新保静波

暗号少女が解読できない (202x290)
1.最初で最後のラブレター
2.ひとりぼっちのカイブン様
3.逆立ち歩きのガールズハート
4.三ツ竹山メモワール

answer.――― 56 点
本作の概要は、転校初日、自己紹介に失敗し、孤独を満喫していた主人公に話し掛けてきた暗号好きの美少女との不可思議な暗号解読の日々といったもの。《暗号を解く》というのがセールスポイントなわけだが、その暗号はそこそこに易しいもので(……ほう)と前のめる求心力に乏しいのが難点。また、「Q.どんな話?」「A.ヒロインの出す暗号を解く、……話かな?」とショートショートにも似た内容の割に一編の頁数も多く、《暗号を解く》という着眼点こそ買えるものの、そこに悪い意味でこだわってしまった印象。受賞時期に焦点を当てると、本作の《大賞》受賞は桜庭一樹の『GOSICK ―ゴシック―』シリーズ、米澤穂信の『<古典部>』シリーズの便乗といったところなのだろうが、このクオリティーで《大賞》の冠をかぶせてトレンドにぶつけてしまうのはレーベルのブランドを落としてしまうし、何より、要推敲作品でのデビューは著者のためにならない。主人公のテンションの波、たとえば「暗号の匂いがします」などの章区切りにセンスを感じるので、著者には本作での失敗を糧にして再デビューを目論んで欲しい。

第11回スーパーダッシュ小説新人賞 大賞:暗号少女が解読できない/新保静波

category: さ行の作家

tag: スーパーダッシュ小説新人賞大賞 OPEN 50点 新保静波

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