ナマクラ!Reviews

05/1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30./07

第25回ファンタジア大賞 金賞:心空管レトロアクタ/羽根川牧人

心空管レトロアクタ (203x290)
(あらすじ)
電子機器が廃れ、新たに心空子文明が発展した世界。メカオタクの少年クウゴは、従妹のツグミ一家と平穏に暮らしていた。しかし、人類の敵であり電子文明を滅ぼした根源“邪禍”と呼ばれる化け物がクウゴたちの住む島に出現。窮地を救ったのは、対邪禍戦闘集団“心空機士団”の一人の少女メリナ、そして、世界唯一の武器“ブレイドグラフィー”を起動させたクウゴ本人だった。

answer.――― 58 点
作家というか、これは主に作家志望者に伝えたいことなのだが、作品を下読んでもらって感想を求めると、面白いか否かを訊きがちになると思う―――が、自分の実力を見極めたいならば、まずは何よりも《鏡》を教えてもらうことが大事だと思う。《鏡》とは、すなわち自作と「同等」と見做された作品である。注意して欲しいのは作品の「内容(ex.ストーリー、構成)」ではなく、作品全体の「質」で同等と見做されることだ。また、これは称賛の観点からではなく、disの観点から「同等」の作品を紹介されたほうが後のためになる。というのも、人間、自分を美化しがちだからだ。貴方も20年も生きれば目にしていることは多々あることだろう、……いわゆる《勘違い》というヤツを。《勘違い》はおよそ是正される機会が無い。他人がわざわざ嫌われ役を買って出てくれるはずがないからだ。故に、当事者は結果でのみ(あれ、もしかして俺って……?)と気づく。むしろ、気づければまだ幸運である。だが、気づいたとしても、時間のロスは如何ともし難い。そこで《鏡》である。《鏡》は残酷なまでに現実を映してくれる。現実に己の主観はまったく立ち入る余地は無い。disの観点で《鏡》を紹介してもらえば、「……え!?俺、これなの!?」と驚くことは必至だ。絶対違うよ(笑)と余裕ぶるだけ時間の無駄である。という訳で、著者に《鏡》を紹介するならば『A&A アンドロイド・アンド・エイリアン 未知との遭遇まさかの境遇』ないし『ヒマツリ ガール・ミーツ・火猿』だろうか。両作とも丁寧な作品である。ただ、それ以外に印象に残るものがない。……本作、そんな感じです。まあ、こういう丁寧なデビュー作を創れる著者だと、次作は“勝負作”を創るはずだから、伸びしろを確認する意味で次作を立ち読みたくはなりました。

第25回ファンタジア大賞 金賞:心空管レトロアクタ/羽根川牧人

category: は行の作家

tag: ファンタジア大賞準入選(金賞) OPEN 50点 羽根川牧人

[edit]

page top