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第26回小説すばる新人賞 受賞作:八月の青い蝶/周防柳

八月の青い蝶
(あらすじ)
急性骨髄性白血病で自宅療養することになった亮輔は、中学生のときに被爆していた。大日本帝国陸軍偵察機パイロットのひとり息子であった彼は、当時、広島市内に住んでいたのだ。妻と娘は、亮輔が大事にしている仏壇で、異様に古びた標本箱を発見する。そこには、前翅の一部が欠けた小さな青い蝶がピンでとめられていた。

answer.――― 65 点
「原爆」題材の振り返りモノ。と紹介されるだけで読む気を削がれる方もいらっしゃると思うが、かく云う私はその該当者の一人。この手の題材に触れる度に自分が読書に求めているのは結局、娯楽なのだと再確認させられるわけだが、実際、本作もWW2――リトルボーイによって引き裂かれた思春期がメインのストーリーライン。表題『八月の青い蝶』とあるように、「蝶」をキーワードにして父親の愛人へ「美貌」「儚さ」といった憧憬を重ねる演出。個人的に目を惹いたのは、愛人・希恵の昆虫学者の父の視線を《視姦》と喩えた点。《愛を分かちあってともに幸福になろうとも思わない愛。それが視姦する者のまなざし。残酷なまなざし。》なる言及は、成る程、と淡泊な感性を刺激してくれた。また、終盤も終盤に《何故、原爆を落とされて謝らねばならない!?》という日本人が忘れてはならない正論が繰り出されるのは痛快の一言。この部分は是非ともTeenagerに読んで頂きたいところ。が、やはり良くも悪くも、「原爆」題材の振り返りモノ。という範疇の作品であるのは間違いない。

第26回小説すばる新人賞 受賞作:八月の青い蝶/周防柳

category: さ行の作家

tag: OPEN 60点 周防柳 小説すばる新人賞

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さ行の作家一覧

 さ行    

雑賀礼史
西條奈加
斉藤直子
佐浦文香
冴木忍
三枝零一
冴崎伸
早乙女朋子
坂入慎一
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更伊俊介
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須藤靖貴
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清涼院流水
関口和敏
関口尚
関俊介
瀬那和章
蝉川タカマル
蘇部健一

category: さ行の作家

tag: OPEN 作家一覧

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第8回小説すばる新人賞 受賞作:バーバーの肖像/早乙女朋子

バーバーの肖像
(あらすじ)
「あのころ、バーバーの手のぬくもりだけが救いだった」 別れを告げてきた少女期の夢のかけらたちのレクイエム。悲しい少女期、愛と癒しの物語。

answer.――― 65 点
足長おじさんの正体は!?的ストリーラインの本作『バーバーの肖像』。基本的に回想する形で、読み手―――そして、ヒロイン自身の複雑な家庭事情を解き明かしていく。その謎の中心人物は表題にも採用されている『バーバー』。己の思春期を支えた「謎」の人物を探るときに問われるのは、(今後の人生への教唆&示唆的エピソードを用意するのは大前提として)実際の経歴を上下、どちらに振るのかということ。多くの場合、「上」にして(……あ、あの人が!)的にするものだが、本作の場合は「下」に振る。結論として、その試みは可もなく不可もなく……と言ったところなので、派手さに欠ける分、半ば失敗だろう。文章はソツなく、ツンとうがったヒロインを描けているので、『バーバー』のクオリティ次第でもっと楽しめる作品になっていたと思う。いっそ、『バーバー』は複数人いても良かったんじゃねえかな?

第8回小説すばる新人賞 受賞作:バーバーの肖像/早乙女朋子

category: さ行の作家

tag: OPEN 60点 早乙女朋子 小説すばる新人賞

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第15回小説すばる新人賞 受賞作:プリズムの夏/関口尚

プリズムの夏 (204x290)
(あらすじ)
海辺の町。高校生のぼく・植野と親友の話題は、寂れた映画館の美しく無愛想な受付嬢・松下菜那のことだった。憧れと現実、情熱と挫折、そして……。

answer.――― 66 点
高校生二人が恋した映画館の受付嬢は、《メンヘラ》だった!という雑な紹介ではコメディになってしまうが、概要としてはまったく間違っていない本作『プリズムの夏』。コメディでなければ何なのかといえば、このままでは自殺しかねない初恋の人を二人で一生懸命「助け」に向かう、真っ当にシリアスな青春譚。しかし今現在に目を通してしまうと、やはりコメディとして扱いたくなるのは、出版から十余年を経て、《メンヘラ》なるネットスラングが定着してしまったからだろう。そう、受付嬢は鬱屈とした日々、投げやりな日々をウェブで綴っているのである。それを偶然閲覧&観察し、二人は仲違いしつつも駆け出すのだ。私生活を公開することが当たり前になり始めた頃―――それを捉えた、ある種の先駆け的な作品としての価値が第15回小説すばる新人賞受賞という評価に繋がったのだと思う。そんなドキュメント性に《文学》を見い出してみても良いのではないでしょうか?なお、鬱な女子をお望みならば、王道で古井由吉の『杳子・妻隠』収録の「杳子」を未読の方は押さえておきましょう。杳子を鬱な女子の基準にすると、質の高低の精度が高くなると思います。

第15回小説すばる新人賞 受賞作:プリズムの夏/関口尚

category: さ行の作家

tag: OPEN 60点 関口尚 小説すばる新人賞

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第6回小説すばる新人賞 受賞作:ジャガーになった男/佐藤賢一

ジャガーになった男_0001 (202x290)
(あらすじ)
伊達藩士・斉藤小兵太寅吉は恋人を捨て、冒険を求めて支倉常長遣欧使節に加わった。着いたイスパニアはすでに全盛期の栄光を失っていたが、一人のイタルゴと意気投合し、共に戦場に赴くために、帰国する使節団と訣別する決心をする。

answer.――― 80 点
専門家も唸る“知識”をあくまでエンターテイメントの一要素として作中に溶け込ませる作家というと、史実の分野では「大蟻食」佐藤亜紀―――そして、この「ピエール」佐藤賢一が個人的にまず思い浮かぶ。両者ともに唸るどころか、のけ反らせられる“知識”をさらりと披露してくれるが、後者は後に『王妃の離婚』で直木三十五賞を受賞したように、バトル有りマス!な分かり易い大衆へのアピールも含んでいるのが特徴。本作もデビュー作ながら、今現在に続く魅せ方がしっかりと刻まれている。イスパニアに渡った凄腕の剣士・寅吉が現地の娘エレナと恋に落ちて帰国を拒み、しかし己の腕を振るう場を求めるうちに悲劇へ雪崩れ込むストーリーライン。とにかく、重厚である。寅吉はヒロインの兄にそそのかされるままに戦場を駆け巡り、エレナの心を壊していく。夢を追うのか、愛を取るのかの取捨選択は実に情動的で悲劇と呼ぶに相応しく、読み手に安易な感想を抱かせることを良しとしない。その意味で読者を選ぶ作品ではあるが、故に選民的満足感も得られるのが罪深いところ。遊び心溢れるハイライトは、寅吉とかの銃士隊隊長トレヴィルとの対決。三銃士の面々でなく、あえて隊長トレヴィルを採用してきたところが心憎い演出だ。また、表題『ジャガーになった男』も度肝を抜く仕掛けになっているので、悲劇であっても最後まで頁をめくって頂きたい次第。デビュー作ながら、大器を予感させる秀作です。

第6回小説すばる新人賞 受賞作:ジャガーになった男/佐藤賢一

category: さ行の作家

tag: OPEN 80点 佐藤賢一 小説すばる新人賞

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第3回小説すばる新人賞 受賞作:絹の変容/篠田節子

絹の変容
(あらすじ)
レーザーディスクのように虹色に輝く絹―――その妖しい光沢にとりつかれた長谷は、ハイテク技術で蚕の繁殖を試みるが……。バイオ・テクノロジーの恐怖を描く。

answer.――― 76 点
未だ現役、作家生活は25年を数える篠田節子のデビュー作は、人類によって野生回帰能力を完全に失った唯一の家畜化動物『蚕』を題材にしたパニックSF―――そして、バイオハザードを蓑にした紛うことなきホラー小説。物語は、斜陽の中小企業の若社長が虹色の光沢を持つ絹布を見つけたことから始まる。そこから「蚕」という馴染みうすい昆虫の、人間無しでは生きられない奇天烈な生態が語られ、野心抱く人間たちとともに、「捕獲」「量産」「改良」―――とバッドエンドへ向けた絞首台へ上がっていく。本作がホラーと化すキーワードは改良の末に遂げた《15cm》の体長、旺盛な食欲を満たすための《雑食》―――《肉食》への転換だろう。体長は実に具体的で、それらが何千、何万と蠢き、ついに人の手から離れる様は生理的嫌悪感を帯びて、読み手を無力な大衆へと貶めてくれる。鶏舎の惨劇は作中の緊張感をグッと高める秀逸醜悪なイベントだ。この他にも、まさしく《パニック》となる脈絡無き死を設け、上々のエンターテイメントとして仕上げている。「蚕」それ自体が興味深い生物なので、そのアレンジも含め、個人的に著者の着眼点の良さを何よりも称えたい一作。楽しめます。

第3回小説すばる新人賞 受賞作:絹の変容/篠田節子

category: さ行の作家

tag: OPEN 70点 篠田節子 小説すばる新人賞

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第21回電撃小説大賞 銀賞:銀賞:いでおろーぐ!/椎田十三

いでおろーぐ!
(あらすじ)
雪の降るクリスマス・イヴ、カップルだらけの渋谷。街の様子に僻易していた非リア充の高校生・高砂は、雑踏に向かって「恋愛を放棄せよ!すべての恋愛感情は幻想である!」と演説する少女に出会った。彼女の正体は同じクラスの目立たない少女、領家薫。演説に同調した高砂は、彼女が議長を務める“反恋愛主義青年同盟部”の活動に参加する。

answer.――― 63 点
この人の描く立ちバックからは神の姿が浮かんでくる!!と称えられるエロ漫画家・如月群真。氏の作品の特徴としてハーレムと乱交があり、それが日常に溶け込み、ごく自然に執り行われる様はまさに男がまぶたを閉じて描く妄想の世界そのものだが、読み進めてもついに立ち消えなかった本作の主人公への《気持ち悪さ》、《気色悪さ》の正体を探っているうちに、私は「あ、教室で乱交が当たり前の世界なら納得出来るわ」と本作がエロ漫画的倒錯を孕んでいることに気づいた。反恋愛主義を高らかに謳う美貌のヒロインと行動を供にする主人公の矛盾。主人公は(読み手へ)本心をどこまでも明かさない。「リア充爆発しろ!」とやさぐれながら、ネジの外れたヒロインと逢瀬を重ねる。外見や仕草に「女」をいちいち見出すが、己の好意は添えない。じゃあ、何で一緒にいるんだ?という話になるわけだが、読み手にさえ本心を隠すため、ヒロインを恋愛の対象ではなく、性欲の対象として捉えているように映ってしまう。この「恋愛」を否定するヒロインの設定ならば、主人公はヒロインへずっと片思いしているべきだろう。(ベタと言われようが)近くて遠い、そんな距離感に苛まれる姿を描くべきで、よく解からないけど(一緒にいる)……なんて有り得ない嘘は必要無い。本作、作品の構造から『涼宮ハルヒの憂鬱』をモチーフと指摘するレヴューを幾つか見掛けたが、実際、私も本作同様、主人公キョンへ尋常ならざる生理的拒否感を持ったのを鮮明に覚えている。が、クラスメイトたちがパコってる横で、ハルヒが毎日髪形を変え、不機嫌そうに机に頬杖ついていたならば「これは、SF!乱交に参加しないハルヒこそ常識人なんだ!」と驚愕を持って受け入れたと思う。とズレたが、主人公が合わなかっただけ、と結論づけられても特に否定はしない。ただ、SFとは言わないまでも、ファンタジーの要素はもっと含めても良かったと思う。『中核vs革マル』的なオマージュの薫りがする達者な台詞も、普通の学園生活では活かしきれないだろう。

第21回電撃小説大賞 銀賞:銀賞:いでおろーぐ!/椎田十三

category: さ行の作家

tag: 電撃小説大賞銀賞 OPEN 60点 椎田十三

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第13回本屋大賞 2位:君の膵臓をたべたい/住野よる

君の膵臓をたべたい (195x290)
(あらすじ)
偶然、僕が病院で拾った1冊の文庫本。タイトルは「共病文庫」。それはクラスメイトである山内桜良が綴っていた、秘密の日記帳だった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて……。

answer.――― 68 点
公募賞に出せども出せども拾われず、「この作品だけは誰かに読んでもらいたい」という著者の想いから小説投稿サイト「小説家になろう」に投稿……人生の転機キタコレ!!というまさしく成り上がりの一作が本作『君の膵臓をたべたい』。そのストーリーラインは、奇縁からクラスメイト(♀)の余命が短いと知った少年がそこから二人、恋に落ちて迎える最期のその時まで。ストーリーラインの印象通り、内容それ自体は一昔前の「ケータイ小説」を想起させるもので、文章が大衆小説のソレにUpdateした形。そのため、「死にたくないよぉ」「助けてください!」「Your love forever……!」という世界の中心でお涙頂戴!が大好物な方には安心保証の出来。帯に旬な女優の「泣きながら一気に読みました。私もこれからこんな恋愛をしてみたいなって思いました」なんてたらい回しなコメントが載っても何ら違和感がない。もっとも、「本屋大賞」「ダ・ヴィンチBOOK OF THE YEAR」など販促賞にランクインしているが故の期待値を上回ることはまずないので、その辺は注意が必要だ。読了後、「君の膵臓がたべたい」というフレーズがどれくらい心に残ったかで本作の価値が量れるだろう。なお、ここまで書いておいて『世界の中心で、愛をさけぶ』はケータイ小説ではないことに気づいた。同じ括りにしてしまい、申し訳ございません(。・ ω<)ゞてへぺろ

第13回本屋大賞 2位:君の膵臓をたべたい/住野よる

category: さ行の作家

tag: OPEN 60点 住野よる 本屋大賞

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第1回ラノベ好き書店員大賞 1位:のうりん/白鳥士郎

のうりん (205x290)
(あらすじ)
立田茂農林高校、通称『のうりん』。ぼくの名前は畑耕作。ここ『のうりん』に通う、ちょっぴりアイドルオタクな高校生だ。そんなぼくの通う学校に転校してきたのは、憧れの超人気アイドル・草壁ゆかたん!?奇才・白鳥士郎が送る農業学園ラブコメディー!

answer.――― 75 点
きっとと言わず、純度100%に年季の入ったライトノベラーであろうラノベ好き書店員たちが催したラノベ好き書店員大賞。選民的少数故に投じるその一票が己が思惑を超えて重いわけだが、この第1回において9票を集め、売上を含め《最近のライトノベル》の代名詞とも云える『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』を抑え、栄えある第1位に輝いたのが本作『のうりん』。農林高校を題材にしたちょいエロコメディで、とにかくポップ!ぷるるんエロい!という優れもの。頁をめくればイラストを多分に意識しただろうキャラクターメイク、場面作りが目に留まり、《これこそラノベ!》なる書店員の評にも気持ち良く首肯出来ることだろう。軽妙な一人称、台詞主体にもかかわらず、下手と見做されないのはパロディ、時事ネタといった著者の意図を楽しみながらもダイレクトに感じるから。《農林高校》という隙間を突いてきた嗅覚、著者自ら農林高校へ体当たりの取材を敢行しただけあってのドが付くコメディから結びで一転のシリアスな農業の実態報告など、ティーンのためのエンターテイメントとして◎の出来。と御託を並べたが、上述の通り、アイドル好きの主人公が、転校してきた自分の神推しのアイドル、巨乳の幼馴染、超巨乳のお嬢様たちと、オッパイ×2、クンカ×2しているのが最大のセールスポイントの作品に間違いない。俺ガイルよりも得票が上回ったのも、エロという即効性故だろう。《これこそラノベ!》、書店員のこの言葉に裏など無い―――突き詰めれば、ライトノベルとはムッツリ助平(ライトノベラー)たちのエロ本なのである。個人的にも、モダンな作品として楽しめました。

第1回ラノベ好き書店員大賞 1位:のうりん/白鳥士郎

category: さ行の作家

tag: OPEN 70点 白鳥士郎 ラノベ好き書店員大賞

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第11回スーパーダッシュ小説新人賞 大賞:暗号少女が解読できない/新保静波

暗号少女が解読できない (202x290)
1.最初で最後のラブレター
2.ひとりぼっちのカイブン様
3.逆立ち歩きのガールズハート
4.三ツ竹山メモワール

answer.――― 56 点
本作の概要は、転校初日、自己紹介に失敗し、孤独を満喫していた主人公に話し掛けてきた暗号好きの美少女との不可思議な暗号解読の日々といったもの。《暗号を解く》というのがセールスポイントなわけだが、その暗号はそこそこに易しいもので(……ほう)と前のめる求心力に乏しいのが難点。また、「Q.どんな話?」「A.ヒロインの出す暗号を解く、……話かな?」とショートショートにも似た内容の割に一編の頁数も多く、《暗号を解く》という着眼点こそ買えるものの、そこに悪い意味でこだわってしまった印象。受賞時期に焦点を当てると、本作の《大賞》受賞は桜庭一樹の『GOSICK ―ゴシック―』シリーズ、米澤穂信の『<古典部>』シリーズの便乗といったところなのだろうが、このクオリティーで《大賞》の冠をかぶせてトレンドにぶつけてしまうのはレーベルのブランドを落としてしまうし、何より、要推敲作品でのデビューは著者のためにならない。主人公のテンションの波、たとえば「暗号の匂いがします」などの章区切りにセンスを感じるので、著者には本作での失敗を糧にして再デビューを目論んで欲しい。

第11回スーパーダッシュ小説新人賞 大賞:暗号少女が解読できない/新保静波

category: さ行の作家

tag: スーパーダッシュ小説新人賞大賞 OPEN 50点 新保静波

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