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海外作家(アルファベット順)の作家一覧

 海外作家 (アルファベット順)    

Dan Brown
Paul Auster

category: 海外作家(アルファベット順)

tag: OPEN 作家一覧

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角川文庫:ダ・ヴィンチ・コード/ダン・ブラウン (Dan Brown)

ダヴィンチ
(あらすじ)
閉館後のルーブル美術館で起きた殺人事件をきっかけに、明るみに出た不吉な筋書き。それはキリストの時代以来、ある秘密結社により守られてきたベールをはがすものだった。殺人の被害者は、古くから連綿と続くその秘密結社の総長。彼は死の直前、不気味な暗号を犯行現場に残していた。その暗号を解くことができるのは、被害者の孫娘ソフィー・ヌヴーと、象徴学者ロバート・ラングドンのみ。ふたりは事件の容疑者となる一方で、ヌヴーの祖父の殺人事件のみならず、彼が守り続けてきた、古くから伝わる驚くべき秘密の謎をも調べ始める。

answer.――― 83 点

リアル24(Twenty-Four)……私が登場人物だったら睡眠不足で確実に意識が飛んでいる。文庫版で上中下、正味九〇〇頁に迫る長編だが、次々に突きつけられる謎が求心力となって、ほとんど一気に読める。個人的に、ヒロインが過去に目撃してしまった、祖父の乱交を主人公が歴史/宗教考察の点から肯定し、ヒロインが納得したところに現代人の柔軟性を見た。その他に終盤、キリスト教の本質である「許す」システムを作動させている場面を差し込んでいるのが本作の何よりのファインプレーだと思う。(司祭が生きている)奇跡は余分だったが。冒頭の「ノンフィクション」宣言も含め、さすがベストセラーになるだけの貫録のエンターテイメント。ちなみに、表紙に宣伝に活躍したモナ・リザ、序盤以外まったく出番が無い。振り返ってみて、そこに一番驚いてみるのも楽しいかも。上中下巻をまとめたレヴューです。

角川文庫:ダ・ヴィンチ・コード/ダン・ブラウン (Dan Brown)

category: 海外作家(アルファベット順)

tag: OPEN 80点 ダン・ブラウン 海外作家

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新潮文庫:ムーン・パレス/ポール・オースター(Paul Auster)

ムーンパレス
何ものもアメリカ人を驚かせることは出来ない。―――ジュール・ベルヌ

ノーマン・シフを偲んで

answer.――― 85 点

日本人にしか描けない青春があれば、その逆―――日本人では描けない青春も、もちろんある。本作はその典型的作品。青春と云えば、日本人が想像するのはおそらく《学校》など箱庭的空間、ある種の一区切りがつきまとうと思う。本作には、それが「無い」。これは自分たち日本人が体験、共感、想像することすらない青春譚。アメリカ人の描く青春、アメリカ人にしか描けない青春がここにある。主役はアメリカ人でなくてはならない物語は回顧する形で進む。主人公マーコ(しかし、この名で呼ばれることは無い)は、物語の一頁目ですべてを語るが、それは登場人物も、読了した読者も省き過ぎだ!と抗議したくなるくらいに事務的なものだった。……日本的青春に慣れている身としては正直、圧倒、完敗させられた。この本は日本地図に慣れた日本人が、初めて世界地図を見せられた感覚に近い。一読の価値アリ。

―――あるとき、目の前のムーン・パレスのネオンサインが見えたことも覚えている。ピンクとブルーのネオン文字は消え、Moonのooだけが残った。そして、一方のoからぶら下がっている僕自身の姿が見えた。危険な芸をしくじったアクロバットみたいに、何とか落ちまいと僕は必死にあがいていた。ちっぽけな毛虫のようにoの輪に身体を巻きつけてずるずる動いていたが、まもなくその姿も見えなくなってしまった。二つのoはいつしか目玉に変わっていった。二つの巨大な人の目が、蔑むように、苛立たしげに、僕を見下ろしていた。目は長い間、じっと僕を睨みつけていた。やがて僕は、あれは神の目なのだと確信するに至った。

新潮文庫:ムーン・パレス/ポール・オースター(Paul Auster)  (1989)

category: 海外作家(アルファベット順)

tag: OPEN \300 ポール・オースター

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