ナマクラ!Reviews

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Standing on the Shoulder of Giants/Oasis (2000)

Standing on the Shoulder of Giants
1. Fuckin' in the Bushes
2. Go Let It Out
3. Who Feels Love?
4. Put Yer Money Where Yer Mouth Is
5. Little James
6. Gas Panic!
7. Where Did It All Go Wrong?
8. Sunday Morning Call
9. I Can See a Liar
10. Roll It Over

Price Check.――― ¥ 150

高校時代、洋楽にかぶれ、ヘッドバンギングに勤しんでいた私だが、メタルが《ダサい音楽》だと言うことは周囲の反応から若干察していたものの、まだまだ現実を受け入れず、超Coolだぜ!hail!!と日々を過ごしていた。が、無意識下で防衛本能が働いたのか、メタル以外の音楽にも精通しておこうと、―――メタルは買うモノ、それ以外は借りるモノ!という方針を定め、友人/知人/TUTAYAのお世話になっていった。そんな私にとって、初めてのOasisが本作。リリース当時流行していたエレクトロニカを推し出した作風で、ややと言わず、Oasisのディスコグラフィでも異彩を放つ実験的なアルバムなのだが、初めて聴く身からしてみればそんなことは解るはずもない。ふわふわと浮遊感を得るロック(要するに、サイケデリック・ロック)に、……趣味じゃねえな!と切って捨てた記憶が残っている。それでも、ドラムループ、サンプリング、メロトロンなどエレクトロニカな本作を象徴するリードシングル②は新機軸にもかかわらず、OasisらしいOasisと言える一曲で耳を惹いた。インド色豊かなジョージ・ハリスンな③、これぞサイケデリック!な⑥も面白い。1st&2ndに憑りつかれていた当時のファンは前作に引き続き「……コレじゃない」と首を振ったが、改めて聴いてみると新しい発見があってスルメなアルバムだと解る。個人的に、改めて聴き直してみるとインストゥルメンタル①が意外なまでに攻撃的(ドラムがOasisとは思えない抜けの良さ)で気に入りました。「弟」リアム(Vo.)が初めて作詞作曲を手掛けた⑤も特記事項と云えば特記事項。

Standing on the Shoulder of Giants/Oasis (2000)

category: O-U

tag: MUSIC 250円

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Be Here Now/Oasis (1997)

Be Here Now
1. D'You Know What I Mean?
2. My Big Mouth
3. Magic Pie
4. Stand By Me
5. I Hope, I Think, I Know
6. The Girl In The Dirty Shirt
7. Fade In-Out
8. Don't Go Away
9. Be Here Now
10. All Around The World
11. It's Gettin' Better (Man!!)
12. All Around The World (Reprise)

Price Check.――― ¥ 100

衝撃の1st『Definitely Maybe』、世界を制した2nd『(What's the Story) Morning Glory?』―――立て続けに90年代を代表する《名盤》を世に届け、口を開けばゴシップ誌を喜ばせたギャラガー兄弟率いる大英帝国の至宝Oasis。しかし栄華を極めていたそのキャリアを文字通り、地におとしめたのが本作『Be Here Now』。「Rock 'n' Roll Star」、「Hello」……これまでリリースされたアルバムの冒頭を飾ってきた軽快なR&Rから一転、(……おや?)と首を傾げたくなる8分近い大曲①からして生々しく不吉だったのは、きっと皆さんも御存知のことだろう。そして、次の曲に移る度にその(……おや?)がひとつ増え、ふたつ増え、結局、(……おやおやおや?)とどこまでも増え続け、Oasisの栄華の幕が呆気なく閉じられることも。バンドのメインソングライターである「兄貴」ノエル・ギャラガー(G.&Vo.)が自ら事ある毎に「失敗作」と扱き下ろすように、あの1stとは、あの2ndとは何だったのか!?と問い詰めたくなる退屈な楽曲が並ぶ。後に発売されるライヴアルバム『Familiar to Millions』、ベストアルバム『Stop the Clocks』でも、本作の楽曲が見事にピックアップされていない事実は納得しつつも、まさに瞠目に値するだろう。この箸にも棒にも引っかからないB面な曲のなか、上記のライヴアルバムでも採用された故ダイアナ姫に捧げられた④だけはイントロのギターからして(……おっ!)と思わせてくれるものの、……これだけじゃ「救い」にはならないよね。Oasisの入り口としては最低最悪のアルバム。絶対に本作から聴かないように注意し(ていき)ましょう。余談だが、「弟」リアム(Vo.)はこのアルバムをフェイバリットに挙げ、「兄貴」が必要以上にこき下ろしていると主張しているのが個人的に二人の性格の違いが出ていて面白く感じる。

Be Here Now/Oasis (1997)

category: O-U

tag: MUSIC 100円

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(What's the Story) Morning Glory?/Oasis (1995)

Morning Glory
1. Hello
2. Roll With It
3. Wonderwall
4. Don't Look Back In Anger
5. Hey Now!
6. Untitled
7. Some Might Say
8. Cast No Shadow
9. She's Electric
10. Morning Glory
11. Untitled
12. Champagne Supernova

Price Check.――― ¥ 1000

《Oasisのアルバム》とは、1st『Definitely Maybe』と2nd『(What's the Story) Morning Glory?』を指す。……なんて乱暴にくくってしまっても、ファンからもさして異論が出ないことが予想されるように、Oasisと云えば『Definitely Maybe』と『(What's the Story) Morning Glory?』、この2つのアルバムに集約される。そして、どちらも《代表作》ではあるものの、全曲シングル・カットも検討された!なんて噂に真実味を感じしてしまう「Untitled」を除けば、実に10曲中6曲のシングル・カット!なんて横暴がまかり通ってしまった事実が燦然と輝く本作『(What's the Story) Morning Glory?』こそOasis入門に相応しいアルバム。とにかくメロディアス、とにかくキャッチ―。臆面ないゲイリー・グリッターな引用を堪能出来る①、Blurに遅れを取った②と軽快なR&Rを続け、満を持しての代表曲③「Wonderwall」、Imagineなイントロを彼方に葬り去るアンセム「Don't Look Back In Anger」の畳み掛けで、本作がロック史に名盤中の名盤と刻まれることを確約させる。以降の楽曲もその後の彼らの作品に収録されようものなら中核を成す曲としてピックアップされるだろうブリリアントな逸品で、文句のつけようがない。上述のOasis入門だけと云わず、洋楽入門にも相応しいアルバムと云える。本作……ではないが、③に関して思い出に残っているのは、友人の「バックのストリングス―――チェロを聴いている」なる言及。指摘されてみて、確かにどっちがこの曲の《本質》なんだろうね?と以来、疑問に思い続けています。

(What's the Story) Morning Glory?/Oasis (1995)

category: O-U

tag: MUSIC 1000円

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Definitely Maybe/Oasis (1994)

Definitely Maybe
1. Rock 'n' Roll Star
2. Shakermaker
3. Live Forever
4. Up In The Sky
5. Columbia
6. Supersonic
7. Bring It On Down
8. Cigarettes & Alcohol
9. Digsy's Diner
10. Slide Away
11. Married With Children

Price Check.――― ¥ 650

大英帝国の至宝Oasisの衝撃の1stアルバム。本作(に限らず、Oasis)に関しての言及は諸所で語り尽されているだろうから、ごく個人的なことを述べさせて貰えば、メイン・ソングライターであるノエル・ギャラガ-(G.&Vo.)の、バンドのクラシック①「Rock 'n' Roll Star」(そして、⑧「Cigarettes & Alcohol」)に対しての言及―――「俺が書きたいことは全て、この曲に書いた」は、今でも曲そのものよりも面白く響く。続く彼の言葉は「誰か歌詞を書いてくれ」なわけだが、ここから抱く疑問は《人間》に繋がっていくように思えて、一つのキッカケとしてアーティストのインタヴューを読む習慣が身に着いた。自意識過剰なロックスターたちのインタヴューは実に興味深く、読んでみれば誰も彼もが自分が(そして、自分が手掛けた曲が)如何に特別なのかをアピールするが故に、「逆に」、彼らがよくいる者であり、彼らの曲はよくある曲であることを証明してしまう不可思議なリアリティを目の当たりに。何が本物で、何が偽物なのかを見分けることは難しいことではあるが、謙遜とは違う、己を唾棄する言葉にもある種の真実を見い出せることが解った。Maybe……!と第一声でエバーグリーンに輝かせる代表曲③、ドラムのイントロが病みつきになる⑥、「ご先祖」ポール・マッカートニーもお気に入りらしい⑩など、1stにして完成されたイギリスの90年代を代表する名盤。ところで邦題が『オアシス』のために、原題『Definitely Maybe』が目に耳に馴染むまで時間が掛かったのはきっと俺だけではないと思う。

Definitely Maybe/Oasis (1994)

category: O-U

tag: MUSIC 750円 代表作

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LAST DANCE/BLANKEY JET CITY (2000)

last dance
(内容)
横浜アリーナで行なわれたラスト・ライヴから初日の模様を完全収録。ファンにとっては忘れられないメモリアル・ライヴをたっぷり楽しめる必須アイテム。ライヴでしか鳴らされない隠れた名曲「BABY BABY」収録。

Price Check.――― ¥ 500

<LAST DANCE>と銘打ったバンド最期の公演(よく注釈されている通り、本当の最期はフジロックだが、バンド主催の単独コンサートはこれが最後)を収録した2枚組ライヴアルバム。最高のアルバム『HARLEM JETS』からのナンバーを中心にしながら、主だった代表曲はすべて収められているセットリストはBEST盤としても活用出来る豪華なもの。演奏面でミス(別に構わないのだが、Disc 2の⑧はClassic並みにカッチリ決めて欲しかった)はあれども総じてテンション高く、何よりDisc 1の⑤やDisc 2の⑥での観客の自作自演とも云えるシンガロングな熱狂が良い。ライヴで目立つのは、やっぱり中村達也(Dr.)の存在感。ベンジーのヘロヘロのギターを釘打つように叩きつけて、その都度、バンドの体裁を整えてくれている。もちろん、Ahhhhhhhhhhhhhhhhhh!の照井利幸(B.)も良いけど、目立つのはね。昨今はDVDなりでの映像で「聴く」のが主流になって、ライヴアルバムの名盤が生まれにくい状況ではあるが、2枚組というボリュームと充実したセットリスト、ライヴの背景(解散)、何よりライヴならではの音が詰め込まれた本作は、ライヴアルバムの名盤に数えられるクオリティ。あ、ライヴでしか演奏されない隠れた名曲「Baby Baby」を、―――こういう気分で、と紹介して収録。そんな意味でも、稀少価値が高いアルバム。

LAST DANCE/BLANKEY JET CITY (2000)

category: A-G

tag: MUSIC 500円

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HARLEM JETS/BLANKEY JET CITY (2000)

Harlem Jets
1. SEA SIDE JET CITY
2. CAMARO
3. ADVENTURE OF GOOFY
4. PANTERA
5. SALINGER
6. 不良の森
7. SWEET DAYS
8. 動物実験撲滅ソング
9. DERRINGER
10. リス (STRIPヴァージョン)
11. COME ON

Price Check.――― ¥ 300

私見だが、ロックスターには「元よりそうであった」人と、それを「自覚的に演じる」人がいると思う。たとえば前者はベンジーこと浅井健一で、たとえば後者は吉井和哉だ。活動再開以降、シングル、アルバムのセールスこそ伸びているものの、その作風に懐疑の声がいよいよ高まって来たBLANKEY JET CITY―――本作は、発売前の新聞広告上にて「最高のアルバムが出来たので俺達は解散します」と突然の解散宣言を告げた最後のスタジオアルバム。故にか、どうしてか。本作での浅井健一は元来の姿ではなく、自覚的にロックスターを演じている節がある。グラマラスなリフで攻め立てる①、そのPVからして「格好つけている」のが象徴的だ。このアルバムはとにかくPOPで、聴きやすい。聴き手を試す踏み絵のような曲が無い。旧来のファンにはそれで不興を買っているわけだが、過去にその歌詞からインディーズでのリリースとなった問題作「悪いひとたち」を彷彿させる10分を超える長尺の⑥があることで、批判は幾ばくか抑えられている。このアルバムを評価するときに必要なのは、<ロックスター>の捉え方にあるように思う。元来のベンジーをイメージして聴けば曲はセルアウトしたように聴こえるし、ベンジーがロックスターを演じていると思って聴けば「最高のアルバム」として聴ける。本作に収められた曲群はそういうものなのだ。……なんて、ベンジーでレヴューがまとめられてしまったあたりで、BLANKEY JET CITYのアルバムとしてはどうなのかな?とは改めて思う一作。ただ、⑤と⑦を良いと言える旧来のファンが本作を否定するのはどうかと思う。この2曲こそセルアウトでしょ?アルバムジャケットはベンジーの手によるもの。……HI-HO!

HARLEM JETS/BLANKEY JET CITY (2000)

category: A-G

tag: MUSIC 500円

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ロメオの心臓/BLANKEY JET CITY (1998)

ロメオの心臓
1. パイナップルサンド
2. ぼくはヤンキー
3. VIOLET FIZZ
4. 彼女は死んだ
5. 君の手のひらに
6. スクラッチ
7. 赤いタンバリン
8. ロメオ
9. HAPPY SUNDAY MORNING
10. 古い灯台
11. 幸せな人
12. ドブネズミ
13. 小さな恋のメロディ
14. ハツカネズミ

Price Check.――― ¥ 100

一般層を取り込むことに成功したヒット・シングル⑦が収められていることで知られる本作は、“ギターも弾ける”ロックスター・浅井健一ことベンジーの、ギター・プレイヤーとしての限界を証明してしまったアルバム。バンドの作曲の舵を握っているのは時たま、照井利幸(B.)なことはあるものの、やはりベンジーであり、本作での新味と云えるインダストリアル・ミュージック、打ち込みサウンドを積極的に取り入れたのも彼だ。冒頭①こそお約束のドライヴ・チューンながら、②からしばし続く往年のファンなら「勘弁してくれ……」となるテクノロジーの導入は、ジャズを大胆に取り入れた5thアルバム「幸せの鐘が鳴り響き僕はただ悲しいふりをする」を彷彿させる迷走的な作風。しかし何よりも印象的だったのは、ギターパートがつまらないこと。音を飾っていても「この音があれば……」というバンドとしての根幹が維持されていると有難がられるものだが、インダストリアル・ミュージックにおいては例外に思う。ベンジーのギターはいつも通りで、それが“新しい音楽” であるインダストリアル・ミュージックのなかでは「遅れていた」。ベンジーはそこに気づいて、ギターのスタイルを変えなければならなかったと思う。自分の個性を捨てなければならなかったと思う。その為に、(おそらく毛嫌いしているだろう)シュラプネル系ギタリストたちからギターを学び直さなければならなかったと思う。……でもまぁ、あの人、嫌なことは結局、出来ないでしょ?だから、このアルバムもその程度の作品。自分の個性を捨てず、やりたいと思ったからやってみただけの作品。⑧はBOBSONジーンズのCMソング、⑬は人気番組「家族そろってボキャブラ天国」のEDと前作以上にタイアップが目立つように本作、ファンの評価とは裏腹に、しっかり「売れた」。

ロメオの心臓/BLANKEY JET CITY (1998)

category: A-G

tag: MUSIC 100円

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LOVE FLASH FEVER/BLANKEY JET CITY (1997)

LOVE FLASH
1. プラネタリウム
2. PUDDING
3. MICKEY DUCK
4. 皆殺しのトランペット
5. 感情
6. SPAGHETTI HAIR
7. CANDY STORE
8. ガソリンの揺れかた
9. デニス ホッパー
10. 海を探す

Price Check.――― ¥ 250

2nd、3rdを絶頂期とした初期作品こそ<本当の>ブランキーという意見に異論は無い。実際、後追いながらにそれらのアルバムを聴いたときには、「後期」と一括りにされる作品群はどうしても聴き劣る。さて、本作はその後期の始まり―――メンバーの各々のソロ活動を経た活動休止後、初めてのアルバム。この作品を取り上げるときに判で押したように言及されるのが、シングル⑧の「あの細く美しいワイヤーは初めから無かったよ」という歌詞。これは前作収録「Dynamite Pussy Cats」の歌詞に出てくるカウンターワードで、詩人ベンジーが聴き手に向けて分かりやすく「何か」をアピールしてきたもの。個人的にはこういう意図したメッセージよりも、「BLANKEY JET CITY」というバンド名の由来だったり、特定の単語に自分の価値観を反映させたり、のベンジーの<ズレた>詩才にこそ注目すべきだと思う。肝心の音楽性は実のところ変わっておらず、むしろセルフプロデュースの分だけ音が粗く、性急性が強調されている印象。オープニングからアクセル全開のスピードチューンが続いての④は、中村達也(Dr.)によるシュールなトランペットとベンジーの語りを組み合わせた実験的な曲。アルバムに絶妙な小休止を与えてくれる。曲調が似ている故に⑧ばかり取り沙汰されるが、「初期」作品と勢いだけなら十分に張り合える快作。セルアウトしたと揶揄される「後期」の悪印象は実質、次作「ロメオの心臓」でもたらされている気がしてならない。⑥は聴くよりも、歌詞をただ読むほうがイケてる珍しい曲。

LOVE FLASH FEVER/BLANKEY JET CITY (1997)

category: A-G

tag: MUSIC 250円

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Boys for Pele/Tori Amos (1996)

Boys for Pele
1. Horses
2. Blood roses
3. Father Lucifer
4. Professional Widow
5. Mr Zebra
6. Marianne
7. Caught a lite sneeze
8. Muhammad my friend
9. Hey Jupiter
10. Way down
11. Little Amsterdam
12. Talula
13. Not the Red Baron
etc...

Price Check.――― ¥ 100

トーリ・エイモスのキャリアに少なくない「傷」をつけた本作は全19曲、70分を超える大作。チェンバロを大胆に導入するなど、分かり易い実験色が目立つのも、デビュー以来のプロデューサーであり、恋人でもあったエリック・ロッセと破局し、セルフ・プロデュースとなったことも関係無くないだろう。天才は兎角、画一的であり、拡張的―――そんな矛盾を表現してくれるように、「個」が躍る。特に②、④、⑦はチェンバロを用いた初めての<Rock>と形容しても良い程に攻撃的で、彼女がその才を比されるKate Bushとは明らかに違うベクトルへ深化させているのが分かる。ただ、作品全体としては如何せん冗長で、アクセントとなっているチェンバロはあまりに個性的な音となって、他の曲との融和を拒んでいる。散漫だ。いわゆる天才型のアーティストがよく踏み入れる冗長で散漫、そんな迷走をトーリ・エイモスも踏襲した感じ。セールスこそ悪くは無かったが、次作での落ち目のキッカケは本作にあるのは間違いないだろう。⑬は天才女性アーティスト(笑)が好んで取り上げるパイロットをテーマにしたもの、⑭はベトナム戦争で使用された枯葉剤を歌った反戦歌。余談ですが、失恋の痛手のなかで本作の制作を進めたトーリ・エイモスだが、この時のサウンド・エンジニアと後に結婚します。

Boys for Pele/Tori Amos (1996)

category: O-U

tag: MUSIC 100円

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Under The Pink/Tori Amos (1994)

Under the Pink
1. Pretty Good Year
2. God
3. Bells For Her
4. Past The Mission
5. Baker Baker
6. The Wrong Band
7. The Waitress
8. Cornflake Girl
9. Icicle
10. Cloud On My Tounge
11. Space Dog
12. Yes, Anastasia

Price Check.――― ¥ 200

デビュー作で成功を収めたアーティストにとって、2ndアルバムはその才能を超一流のソレと認識させるか、しばしシーンの一線に残る権利を獲得するか、はたまた一発屋として処理されるか―――本人の事情or都合なんて意にも介されず、勝手に「見極められてしまう」、キャリアにおいて1stアルバム以上に大事な勝負作と云える。陰影ある情念をピアノに、そして、声に乗せ、ロックバンドよりも「90年代」を最前線で先取ったトーリ・エイモス。ミリオン・セラーとなった1stアルバムに続く本作は、才能を超一流のソレと認識させるまでには至らないながらも、しばしシーンの一線で活躍を約束させるに足る快作。一言で云えば、音が<ポップ>になった。それはマーケットを意識したというよりも単純に前作の成功から予算と時間を十分に取れた故のごく自然な変化だろう。音楽性自体は特段の変化は無く、前作同様、ピアノを軸に①、⑦に代表される「静」から「動」へのロックバンドもかくやのダイナミックな展開が印象的だ。ギターによるノイジーなアレンジ光る②、ピアノとドラムが両輪となって躍る⑧の両シングルは「選ばれる」だけの出来で、やはり作中でも耳を惹く。前作のアクの強さこそないが、その分、SSWとして洗練された一作。

Under The Pink/Tori Amos (1994)

category: O-U

tag: MUSIC 250円

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