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第4回ファンタジア大賞 準入選:翡翠の魔身変 妖魔アモル/まみやかつき

翡翠の魔身変
1.臥妖覚醒
2.妖魔王の心臓
3.妖竜の海
4.妖かしの島
5.妖神復活
6.そして、妖魔の刻

answer.――― 67 点

冒頭より異界な描写とともに、―――ぐえら、ぐえら。―――ごあら、ごあら。―――げあら、げあら。と珍妙なオノマトペが飛び交い、(……何だ、これ?まるで見てきたような書き方だな?)と思わず首を傾げて読み進めてみれば、辿り着いたあとがきにて披露される、某年某月某日に見た「夢」を下敷きに創作した、なる制作秘話がストン!と腑に落ちる本作。その概要は、―――強い!圧倒的に強い!!直系妖魔にのみ与えられた力で、襲いかかってくる敵を片っ端から叩きふせる!という紹介文の通りの、ぶっちゃけた話、今日もどこかでデビルマン!な中世ファンタジー。イラストも多分にその辺を反映していて、主人公の妖魔アモルはもはや勇者アモンにしか見えない。マスコット的妖魔チコは妖鳥シレーヌだ。どなたかは(……まんま、牧村美樹じゃないですか)首だけになる。……デビルマン、デビルマーン!と一貫して、本作は戦い続ける。アモルのラストの台詞である「どこへでも。面白いことを探しにさ」が意味するところも、次の戦いへ!的な幕引きで、どこまでも単純明快だ。それだけに単調と云えば単調なストーリーなのだが、……哀しいかな、登場人物が強者から弱者に一転する恐怖、絶望する様は諸行無常に楽しめてしまう。また、著者自身も言及しているように、本作は小説でありながら絵画を観る向きがあり、その点で異色の作品と云えるだろう。これはオノマトペによる効能(注:私の解釈)なのだが、……真似しようと思ってもそう出来るものでもないので、私のそんな評の真偽を確かめる程度に気に留めるのが一番かな、と。ともあれ、旧作ながら案外なまでに楽しめました。余談ですが、著者、……夢を見ないからなのか、次作がございません(Φ皿Φ)クワッ!

第4回ファンタジア大賞 準入選:翡翠の魔身変 妖魔アモル/まみやかつき

category: ま行の作家

tag: ファンタジア大賞準入選(金賞) OPEN 60点 まみやかつき

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