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Ain't Life Grand/Slash's Snakepit (2000)

Aint Life Grand
1. Been There Lately
2. Just Like Anything
3. Shine
4. Mean Bone
5. Back To The Moment
6. Life's Sweet Drug
7. Serial Killer
8. The Truth
9. Landslide
10. Ain't Life Grand
11. Speed Parade
12. The Alien

Price Check.――― ¥ 250

ヴォーカルをエリック・ドーヴァーから無名の新人ロッド・ジャクソンへと替えて、……というよりも、ラインナップを一新してリリースされた「敢えて」のスネイクピット名義での2ndアルバム。前作に見られたブルーズ色を著しく減退させ、ファンの間でも人気の⑪を典型としたストレートなHR/HMを展開する本作。前作では用意された楽曲が元々はGuns N' Roses(以下、GN'R)のマテリアルだっただけにパフォーマンスを含めソレを彷彿させたが、本作はGN'Rというよりも犬猿の仲と謳われた同時代のライバルMötley Crüeを想起させるビッグなコーラスパートが耳を惹く。……はて?と首を傾げたくなるのはその音楽性もさることながら、曲のクオリティ。ギタートーン、ギターソロしか聴き所がなかった前作と比べて、どうにも凝っている……と思い、作曲のクレジットを見ればJack Douglas、Jeff Parisの文字。全12曲中7曲に外部ライターが登用されているのは、前作で落胆した人にとってはそれが本作最大のセールスポイントになる事実だろう。スラッシュは典型的なプレイヤーであり、ソングライターではない。ギターソロをアドリブであそこまで「形」に出来るのだからもちろん良いフレーズは作れるだろう……が、曲となると話は別だ。本人もそのことを自覚している節があり、後の「完全」なソロ名義の作品では共演者にかなり<自由>を与えている。インタヴューでも、「自分はバンドのギタリスト」と言って憚らず、それ故にラインナップが一新されている本作でも「スネイクピット」というバンド名義に拘っている。スラッシュの背景でレヴューを埋めてしまったが、実際、Mötley Crüeにスラッシュが加入した音をイメージしてくれれば本作の説明は充分つく。リリースされた年が2000年とHR/HMの絶対氷河期のために無駄に酷評されたが、それこそ前作の時期(1995年)に発表されれば名盤扱いされる充実の一作。シングル④のギターソロ前のBaby,Baby!の煽りが堪らん。

Ain't Life Grand/Slash's Snakepit (2000)

category: O-U

tag: MUSIC 250円 Snakepit

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Warning/Green Day (2000)


1. Warning
2. Blood, Sex And Booze
3. Church On Sunday
4. Fashion Victim
5. Castaway
6. Misery
7. Deadbeat Holiday
8. Hold On
9. Jackass
10. Waiting
11. Minority
12. Macy's Day Parade

Price Check.――― ¥ 300

問答無用の名曲⑪を収録したGreen Dayの6thアルバム。また、彼らのディスコグラフィーの上から語れば、パンクバンドからロックバンドへと大きく舵を切った分岐点のアルバム。コンセプトは「良い曲を収録する」とあって曲調はバラエティ豊かで、それまでのパンクバンドらしいギター、ベース、ドラムのシンプルな作曲アプローチから一転、ハーモニカ、オルガン、アコーディオン、サキソフォンなど、音を増やしてきたのが最大の特徴。もっともパンク由来のシンプルさは失っておらず、曲の芯はあくまでメンバー主体。スリーピースで体現出来ない無茶な曲は基本的に作っていない。それでも、間抜けなオルガン・イントロが強烈な⑥(ついでに、ここでの歌詞はGreen Dayで一番面白いものだと思う)、牧歌的なハーモニカが飛び交う⑧あたりはそれで曲の印象が決まるので必要不可欠と云える。表題曲①を筆頭にミドルテンポの曲が多く、それが発売当時は賛否を呼んだが、その分、他作品に比べてリズム隊の音が強調されていて心地良い面もある。そんな中、否に回る従来のファンたちさえ留飲を下げたのがやはりリード・トラック⑪。「I want to be the minority!」と爆発的なコーラスを伴って進む曲での間奏、A free for all、F*** 'em all、You are your own sight!のラインは世紀末を飾る珠玉の韻踏み。聴かずに死ぬな!と言ったところだ。ラストを飾る⑫はもはや十八番のフォーキーな負け犬応援ソング。個人的な思い出を言わせて貰えれば、受験勉強のBGMとして人生で初めて買った洋楽のアルバムなので、Green Dayと云えば本作を挙げてしまう。

Warning/Green Day (2000)

category: A-G

tag: MUSIC 500円

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Kid A/Radiohead (2000)

kid A
1. Everything In Its Right Place
2. Kid A
3. The National Anthem
4. How To Disappear Completely
5. Treefingers
6. Optimistic
7. In Limbo
8. Idioteque
9. Morning Bell
10. Motion Picture Soundtrack

Price Check.――― ¥ 350

レディオヘッドをレディオヘッドたらしめた4thアルバム「Kid A」……本作のリリースによってバンドは単なるロックミュージシャンから現在に至る<アーティスト>としての特異な立ち位置を確立した。本作に収められた楽曲の特徴として挙げられるのは、「人」が排されていることだろう。例えばフランク・ザッパがシンクラヴィアを用いて試みたことはあったが、それはあくまで「人間では出来ないこと」をする前提で人が排されただけで、「人間を排すること」自体を目的に行われたことではない。すべてがあるべき場所へ収まっていく、と加工したヴォーカルで押しつけてくる①から示されるバンドの完全なエレクトロニカサウンドへの移行。続く②にいたっては、トム・ヨーク(Vo.)の姿さえ見い出せない。また、この音楽性の大転換に合わせるようにメディア戦略もTVからインターネットへと確信犯的に変更。バンドの音楽だけに留まらない先進性が伺える。発売当初は賛否両論を受けた作品だったが、現在では2000年代を代表する名盤として扱われている。事実、他のアーティストが好んでカバーするレディオヘッドの曲は前作、あるいは本作からが多い。ライブの定番のナンバーとなっている③のホーンセクションは作中、異色の輝きを放っている。

Kid A/Radiohead (2000)

category: O-U

tag: MUSIC 500円

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