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第8回電撃小説大賞 大賞:大唐風雲記 洛陽の少女/田村登正

大唐
1.洛陽陥落
2.長安の夜怪
3.則天大聖皇帝
4.夜の街へ
5.龍導盤
6.怛羅斯城 天宝十年七月
etc…

answer.――― 67 点

主として実在の人物を取り扱う歴史小説。史実に即したものとなるそのストーリー構成は、御世辞にもライトノベラーと相性が良いとは言い難い。それには様ざまなご無体な理由があるだろうが、ここでは置いておいて……。『大唐風雲記』とタイトルからして雲行き怪しい本作に登場するのは、楊貴妃、則天武后、李白に高仙芝といった中国は唐代を代表する面々。義務教育を勤め上げた方なら誰もが一度は目にした有名人たちだ。物語は安史の乱を題材に展開していくが、登場人物たちを含め、特別興味を惹くほどではないだろう。それでも、出版当時、すでに五十を超えていたという遅咲きの作者の筆力は伊達に年を重ねていない中々のもの。本作を執筆するに当たって詰めてきた知識、宦官を肴にした上品な下ネタ等を織り交ぜ、読者に「読ませる」力がある。中盤から主人公が空気になってしまったこと、読者的には望まないタイムトラベル導入など看過しにくい隙もあるが、<良い話>を作りたい、という作者の真摯な姿勢が随所で見られるのも事実。文章はとても優しい語り口で、児童小説を想起させる。それだけに、ライトノベルに拘らず、より子ども向けの作品を手掛けても良いかもしれない。兎にも角にも応援したくなる丁寧な作品。田村のオッチャン、ヒロインの安麗華、良い味出してたぜ(▼▼メ) d) グッ!!

第8回電撃小説大賞 大賞:大唐風雲記 洛陽の少女/田村登正

category: た行の作家

tag: 電撃小説大賞大賞 OPEN 60点 田村登正

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第8回電撃小説大賞 銀賞:悪魔のミカタ 魔法カメラ/うえお久光


悪魔のみかた
1.知恵の実
2.悪魔登場/事件概要
3.探偵登場/第二の事件
4.探偵退場/探偵誕生
5.犯人対決/事件解決
6.終幕/誘惑/結末
7.悪魔のミカタ

answer.――― 58 点

amazonのレヴューをとりあえずの指標or参考にすることは、自分を含めた世間様を見渡してみても定番と化している感がある。さて、本作。そのamazonの評価が芳しくない。そして、自分も読了してみてその通りの評価に落ち着いた。幼女の体をした悪魔が登場、そこには最近学園で起きたリアルな怪奇殺人事件が関連していた……そんなミステリーとファンタジーを掛け合わせた作風だが、この物語、コメディで十分だったのでは?リアルな殺人、リアルなレイプ(描写は無い。故に性質が悪い)は要らなかったと思う。amazonの評価が芳しくないのは、期待を裏切られたことが大きいんだろうな。コメディだったら面白そうだったのに。冒頭、50頁はライトノベル特有の緩さを堪能出来る。それだけに、真面目な展開は【酷い】話だった。

第8回電撃小説大賞 銀賞:悪魔のミカタ 魔法カメラ/うえお久光

category: あ行の作家

tag: 電撃小説大賞銀賞 OPEN 50点 うえお久光

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第8回電撃小説大賞 銀賞:インフィニティ・ゼロ 冬~white snow/有沢まみず

インフィニティ
1.プロローグ「リア」
2.猫、好きですか?
3.犬周期と猫周期
4.サトーさん、サトーさん
5.これが私のお仕事だから
6.連環は未来に   
etc…

answer.――― 45 点

ある寒い日のこと、俺は街の公園で猫の死体を楽しげに抱く電波な女の子に会って、……何か惚れちまったw 少し茶化し気味に概要を書いてみたものの、実際のところ、何も間違えたことは書いていない。著者は、後に『いぬかみっ!』で名を馳せる有沢まみず。本作は彼のデビュー作。いわゆる美少女ゲーム、特に「泣きゲー」とカテゴライズされる作品を想起させる展開で、可愛い女の子が壊れていく様にお涙を―――というストーリー。00年あたりは「泣きゲー」が加速していた時期なので、そのタイミングを逃さず投稿してきた、著者の嗅覚の良さが分かる作品

第8回電撃小説大賞 銀賞:インフィニティ・ゼロ 冬~white snow/有沢まみず

category: あ行の作家

tag: 電撃小説大賞銀賞 OPEN 40点 有沢まみず

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第8回電撃小説大賞 選考委員奨励賞:吸血鬼のおしごと/鈴木鈴

吸血鬼のおしごと
1.ローマにて
2.お化け屋敷
3.千客万来
4.モザイクのチリソース
5.雪村
6.その奥に潜むもの
7.ローマにて

answer.――― 69 点

秋山瑞人の『猫の地球儀』に代表されるように、色仕掛けならぬ猫仕掛けとでも評したくなるほど、ライトノベラーは<猫>を題材とした作品に弱い。電撃文庫における選考委員奨励賞受賞作品中随一の成功を収めたと言っても過言ではない「吸血鬼のおしごと」。本作を読了後、投稿時のあらすじを読んでみれば出版に際し、大改編が行われたことが見て取れる。その跡は視点切り替えの多発に現れ、誰が主役なのか一概に判断出来ない作りとなってしまったが、それが功を奏したか。作中、もっとも存在感を放っているのは<猫>となった。主要登場人物に黒猫ツキが紛れ込んでいるのは作者の趣味とのことだが、このツキが各登場人物のキャラクターを引き立てさせている名バイプレイヤー。物語の見えない前半をひょいと現れては場を持たせてくれている。そうしたほのぼのなコメディが続きながらも、作品の大改編により後半は怒涛のシリアス展開!一筋縄ではいかないオチをつけ、続きの気になる物語となった。この大改編後での投稿なら<金賞>、悪くて<銀賞>になっただろう。作者の筆力は十二分で、感情の揺れ動きにぎこちなさが無いのも好感。以降の続巻では、本作の前半に見られたほのぼのなコメディ色は薄まり、ずぅうん……と心に残る仄かなバッドエンド路線を突き進むが、本作の時点である種、暗示されているようなものなので気に入れば安心して手を出して良いと思う。

第8回電撃小説大賞 選考委員奨励賞:吸血鬼のおしごと/鈴木鈴

category: さ行の作家

tag: 電撃小説大賞選考委員奨励賞 OPEN 60点 鈴木鈴

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第8回電撃小説大賞 選考委員奨励賞:A/Bエクストリーム CASE-314[エンペラー]/高橋弥七郎

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1.序  intro
2.追憶 recollection
3.接敵 ancounter
4.勃発 outbreak
5.真相 real case
6.終幕 curtain fall

answer.――― 21 点

『灼眼のシャナ』シリーズで累計ウン百万部の発行部数を達成した高橋弥七郎のデビュー作―――という点以外に、価値の無い作品。おそらく著者のイメージでは、本作は大ヒットアニメ『カウボーイビバップ』なんだろうが、そうは問屋も読者も卸さない。コイツは希望さえ入っていないパンドラBOX……一頁だって開こうものなら、買ってなくてもお金と時間を無駄にする。そんな神話級の警報を親切に鳴らしても、敢えて読みたいという方のためにアドバイスを贈るなら、終章間近【真相 real case】から読んでみると良いだろう。そこでストーリーが分からないなら、最初から読んだらもっと分からない。選考委員でも受賞をめぐり意見が割れたそうだが、ここで分かるのは選考委員の問題児・深沢‘ファンタジー作品は応募してくるな!私専用のジャンルなのっ!狼と香辛料?ゴミだよ、あんなの!’美潮は自分のジャンルに被らなければ、基本的に「頑張って下さい」の一言で受賞させるという実態だ。この内容では当然、打ち切りの自浄作用が働くが、のいぢ千倍段による『灼眼のシャナ』の驚異的な売り上げによって、作者の意向か?まさかの打ち切りが撤回。続編が出続けている。いや、本当に誰かがこのパルプの無駄使いを止めなければならない―――立ち上がれ、日本!ちなみに他の作品の宣伝を省いてまで載せたかったのか、本作、あとがきの後ろにとんでもない著者のザーメンが貼りついてくる。くれぐれも本当に読まないように気をつけて欲しい。

第8回電撃小説大賞 選考委員奨励賞:A/Bエクストリーム CASE-314[エンペラー]/高橋弥七郎

category: た行の作家

tag: 電撃小説大賞選考委員奨励賞 OPEN 20点 高橋弥七郎 いとうのいぢ

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