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2016年8月のレヴュー更新(まとめ)

All Time Best Song 100! をTOPに掲げたまでは良かったものの、そこからは自分でも意外なまでに更新出来なくてビックリしてしまった。選び終わると、それで満足してしまう罠。というヤツなのかもしれない。とりあえず、継続してTOPに固定しておきたいところだが、かく云う自分自身も飽きてしまっているので、完成したらまたTOPに据えようと思います。レヴュー自体、間隔が空くと何か言ってやろう感が出ている気がするので自戒したい。もっとも、『ゼロから始める魔法の書』稿での《何でも書ける》とは超絶技巧的《調整力》という言及は個人的に気に入っております。では、また来月に!

●電撃小説大賞●
第21回電撃小説大賞 銀賞:銀賞:いでおろーぐ!/椎田十三
第20回電撃小説大賞 大賞:ゼロから始める魔法の書/虎走かける
第20回電撃小説大賞 金賞:韻が織り成す召喚魔法 -バスタ・リリッカーズ-/真代屋秀晃

●All Time Best Song 100!●
Medeskiの(o゚Д゚)=◯)`3゜)∵【All Time Best Song 100!(邦楽編):#.01 ~ #.16!】

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category: 更新情報

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Medeskiの(o゚Д゚)=◯)`3゜)∵【All Time Best Song 100!(邦楽編):#.01 ~ #.16!】

企画記事『Medeskiの(o゚Д゚)=◯)`3゜)∵【All Time Best Song 100!(邦楽編):#.01 ~ #.16!】』のほぼ日更新のため、本稿をTOPに固定させて頂きます!



All Time Best Song 100!邦楽1

#.01 黒く塗りつぶせ/矢沢永吉



#.02 Scrambling Rock'n'Roll/尾崎豊

尾崎豊は特に思い入れのないアーティストながら、企画『All Time Best Album 100!』でも1st『十七歳の地図』を選んだりしていて、我ながら矛盾を感じさせる存在の一人だが、高校時代、友人より「歌が上手い」、その定義をこの「Scrambling Rock'n'Roll」を例に納得させられたのは思い出深いところ。「歌詞、聞き取れるでしょ?」。一から十まですべての歌詞が聞き取れたわけではないが、確かに聞き取れる。というか、そこに気づいて聴いていると、歌唱力不足を誤魔化しているように思えたシャウトも響いてくる。そうして、「自由になりたくないかい」からの青臭い数行は、私のなかで共感は出来ずとも生命力に満ちた問い掛けとなりました。

#.03 君をのせて/井上あずみ

イギリス民謡「Scarborough Fair」でのパセリ、セージ、ローズマリー、タイムを想起させる、ひときれのパン、ナイフ、ランプ、かばんの歌詞が(俺のなかで)印象的なアニメ映画『天空の城ラピュタ』のエンディングテーマ。スタジオジブリ御用達の感もある井上あずみの、“みんなのうた”ならぬ“みんなのこえ”を堪能できる。なお、様ざまなアーティストによるカバーがある曲だが、石井竜也によるアンサーソング「君をつれて」は《映画のエンディングから16年を経た主人公パズーの視点》というコンセプトからして趣きあって気に入っています。

#.04 Get Wild/TM NETWORK

御存知ではない方も多くなってしまったかもしれないが、TVアニメ『シティーハンター』のエンディングテーマ。兎角、冴羽獠の哀愁背負う後ろ姿が見えてくる(!?)イントロで語られる曲だと思うが、イントロはイントロでも、スラップ奏法(と言いたいが、実際はシンセベース)で奏でられるベースラインにも耳をそばだてて頂きたいところ。小室哲哉(Key.)に女性Vo.をプロデュースしているイメージしかない人には、良い意味での《ギャップ》を感じられることでしょう。

#.05 MARIONETTE/BOØWY

年を重ねて、自分よりも「後」に生まれた人でも、自分が思春期に初めて聴いたときと『同じ』ように響く曲はどんな曲なのか?と疑問に思うことが多くなった。有り体に云えば、古びれず「格好良い」と思える(ヒット)曲なわけだが、少なくとも、自分より「前」に生まれた方々と『同じ』ように響いた数少ない曲が、この「MARIONETTE」。ソリッドなビートに、ヴォーカルとギターがそれぞれ「華」を添えていく。氷室京介(Vo.)と布袋寅泰(G.)が共演することはもうないのかもしれないが、BOØWYへノスタルジー持たない者にはたとえそうであったとしも構わない、もはやロックのクラシックとなった、《スタイリッシュ》な名曲。

#.06 ROSE OF PAIN /X

フルオーケストラを従え、「血の伯爵夫人」エリザベート・バートリを題材に作られた10分を超える大曲。一聴でも察せる劇的なまでの起承転結の構成が魅力的な曲で、ギア入れ替える「転」でのToshi(Vo.)のパフォーマンス、YOSHIKI(Dr.&P.)のツーバスの疾走感はまさに至高。バッハの『フーガ ト短調』から拝借しているフレーズも題材に相応しく、何より美しい。

#.07 少年時代/井上陽水

「風あざみ」「宵かがり」「夢花火」と造語散りばめ、ノスタルジックな夏を描いていく井上陽水最大のヒット曲。イントロからピアノが力強く、それでいてどこか不安定に導いていくわけだが、実際、「ポール・マッカートニーのような、専業のピアニストには出せない味のピアノが欲しい」と指示を出しているそうな。とことん、《少年》の雰囲気にこだわった一曲。

#.08 WISH/LUNA SEA



#.09 GOOD DAY I・N・G/神崎まき

アニメ『ツヨシしっかりしなさい』のエンディングテーマ。

#.10 EZ DO DANCE/TRF



#.11 綺麗な首飾り/BLANKEY JET CITY



#.12 ROSIER/LUNA SEA



#.13 あなただけ見つめてる/大黒摩季



#.14 恋しさと せつなさと 心強さと/篠原涼子 with t.komuro



#.15 BAD COMMUNICATION/B'z

B'zの初期の音楽性は「ダンスビート(打ち込み)」と「ハードなギター」が特徴だと思うが、並べた要素だけなら《ダサい》音楽そのものに仕上がるはずなのに、未だ第一線の存在であり続けるのは、稲葉(Vo.)にせよ、松本(G.)にせよ、メンバー二人のパフォーマンスが突き抜けていたからなんだと思う。現在進行形でシングル連続初登場首位獲得数歴代1位ということで、たとえB'zが嫌いだったとしても誰だって好きな曲が一曲はあるはず。というわけで、私は複数バージョンが存在するこの曲をチョイス。中でもベスト盤『B'z The Best "Pleasure"』に収録された全英詞のShort Versionが好きです。冒頭の「Well, I really don't know how to say,but I guess I love you.」の《Well》が表題にピッタリですね。

#.16 残酷な天使のテーゼ/高橋洋子



category: All Time Best Song 100!

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第21回電撃小説大賞 銀賞:銀賞:いでおろーぐ!/椎田十三

いでおろーぐ!
(あらすじ)
雪の降るクリスマス・イヴ、カップルだらけの渋谷。街の様子に僻易していた非リア充の高校生・高砂は、雑踏に向かって「恋愛を放棄せよ!すべての恋愛感情は幻想である!」と演説する少女に出会った。彼女の正体は同じクラスの目立たない少女、領家薫。演説に同調した高砂は、彼女が議長を務める“反恋愛主義青年同盟部”の活動に参加する。

answer.――― 63 点
この人の描く立ちバックからは神の姿が浮かんでくる!!と称えられるエロ漫画家・如月群真。氏の作品の特徴としてハーレムと乱交があり、それが日常に溶け込み、ごく自然に執り行われる様はまさに男がまぶたを閉じて描く妄想の世界そのものだが、読み進めてもついに立ち消えなかった本作の主人公への《気持ち悪さ》、《気色悪さ》の正体を探っているうちに、私は「あ、教室で乱交が当たり前の世界なら納得出来るわ」と本作がエロ漫画的倒錯を孕んでいることに気づいた。反恋愛主義を高らかに謳う美貌のヒロインと行動を供にする主人公の矛盾。主人公は(読み手へ)本心をどこまでも明かさない。「リア充爆発しろ!」とやさぐれながら、ネジの外れたヒロインと逢瀬を重ねる。外見や仕草に「女」をいちいち見出すが、己の好意は添えない。じゃあ、何で一緒にいるんだ?という話になるわけだが、読み手にさえ本心を隠すため、ヒロインを恋愛の対象ではなく、性欲の対象として捉えているように映ってしまう。この「恋愛」を否定するヒロインの設定ならば、主人公はヒロインへずっと片思いしているべきだろう。(ベタと言われようが)近くて遠い、そんな距離感に苛まれる姿を描くべきで、よく解からないけど(一緒にいる)……なんて有り得ない嘘は必要無い。本作、作品の構造から『涼宮ハルヒの憂鬱』をモチーフと指摘するレヴューを幾つか見掛けたが、実際、私も本作同様、主人公キョンへ尋常ならざる生理的拒否感を持ったのを鮮明に覚えている。が、クラスメイトたちがパコってる横で、ハルヒが毎日髪形を変え、不機嫌そうに机に頬杖ついていたならば「これは、SF!乱交に参加しないハルヒこそ常識人なんだ!」と驚愕を持って受け入れたと思う。とズレたが、主人公が合わなかっただけ、と結論づけられても特に否定はしない。ただ、SFとは言わないまでも、ファンタジーの要素はもっと含めても良かったと思う。『中核vs革マル』的なオマージュの薫りがする達者な台詞も、普通の学園生活では活かしきれないだろう。

第21回電撃小説大賞 銀賞:銀賞:いでおろーぐ!/椎田十三

category: さ行の作家

tag: 電撃小説大賞銀賞 OPEN 60点 椎田十三

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第20回電撃小説大賞 大賞:ゼロから始める魔法の書/虎走かける

ゼロから始める魔法の書
一章 魔女と獣堕ち
二章 【ゼロの書】
三章 ゼロの魔術師団
四章 十三番
五章 火刑
六章 禁呪
終章 魔法免許

answer.――― 72 点
時折り《何でも書ける》と謳いたがる輩がいるが、その「何でも」は多くの場合、多様な「題材」を扱うことを己の《何でも書ける》の論拠にしており、「何でも」の幅の狭さを披露してくれる(ついでに、その手の輩は「題材」自体、そもそも扱い切れていない)。己の筆を誇示したいのならば、《何でも書ける》より《〇×しか書けない》と謳うほうがよほど健全だ。踏み込めば、筆において《何でも書ける》とは超絶技巧的《調整力》であり、その意味するところは障りなく読み進められる文章、破綻ない展開の創出であり、それを貫くためならば、己さえ捨てるプロフェッショナルな判断を下す理性である。故に《何でも書ける》筆を持つ者は、物語を流れるように目通しさせるものの、結果的に「(なんとなく)つまらない」「(面白いけど)引っ掛かりの少ない」作品に仕上がってしまう因果に苛まれる。電撃小説大賞、その節目の第20回の栄えある《大賞》受賞作である本作は、そんな物珍しい《何でも書ける》筆で綴られたファンタジー。魔女狩り行われる世界を舞台に半人半獣の傭兵と魔女が出会い、物語の幕が……という冒頭を読めば何が新しいわけでもない、クラシックな作品だと解る。驚くべきは作中の設定の処理―――リーダビリティの高さで、台詞、地の文、魔女という「語る」先入観などを駆使して流麗に説いていく。既視感漂う設定にもかかわらず、「読めてしまう」のである。正直、目を瞠った―――こんなつまんなそうな設定なのにスゲエ!!と。 人間、ストレスなく「読める(読み切れる)」と一定の評価を下してしまうが、本作はその典型に挙げられると思う。本作は「つまらない」作品だ。しかし本作を「面白い」と感じたならば、その「面白い」の正体は「巧い」である。著者は《何でも書ける》。だからこそ伝えたい、貴方の筆は「面白い」人のためにある。存分に己(の筆)を使いこなしてくれるパートナーを見つけましょう。滅茶苦茶な設定を渡されても、貴方なら「巧く」処理出来る。大事なのはその設定が面白いか否かだ。

第20回電撃小説大賞 大賞:ゼロから始める魔法の書/虎走かける

category: か行の作家

tag: 電撃小説大賞大賞 OPEN 70点 虎走かける

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第20回電撃小説大賞 金賞:韻が織り成す召喚魔法 -バスタ・リリッカーズ-/真代屋秀晃

韻が織り成す召喚魔法 (203x290)
プロローグ:クラスルーム・クライシス
Track01:ヒップホップ・ハイスクール
Track02:イメージダウン・ブレークダウン
Track03:プリンセス・プロデュース
Track04:ウリエルギター・ミラクルシスター
Track05:サタニックマイク・ミスティックライブ
エピロー:バスタ・リリッカーズ・イズ・マイメン

answer.――― 66 点
「ノイズを取る、このマイクバトル!」を合図にラップバトルが始まる本作は、韻が織り成す……という表題からも察せられる通り、Hip-Hopを題材にし、また、それを文体へ落とし込んだ実験的な一作。Hip-Hopを落とし込んだ文体というと、畑は違えど、モブ・ノリオの『介護入門』―――もとい芥川龍之介賞受賞、その記者会見での壮大な滑り芸を思い出してしまうが、本作では作中で実際にフリースタイルのラップバトルが展開されるため、そこまでの滑り芸となってはいない。なんて冷ややかに評したのは、やはり不良文化薫るHip-Hopの要素は、ライトノベルというジャンルにおいては需給の面で的外れな印象を拭えないからだ。著者自身それを認めて、主人公を「超」が付く真面目な生徒会長に、かのメフィストフェレスの娘をヒロインに配すなど設定面での対策を施してはいるが、根本的な解決には至っていない。Hip-Hopそれ自体がCoolとされるものなのだから、扱うならば真っ当に大衆小説として―――それこそラノベ仕様なファンタジーは排し、仕上げるべきだっただろう。著者は隙間を狙い過ぎたね。もっとも、個人的な嗜好としてはラップバトルは心躍った文章の実験場。特に新聞部の梨田の一戦はリズミカルなもので、一読に値する力作の場面。残念ながら以降のラップバトルはその一戦と比してしまうと、やや拍子抜けてしまう出来だったが、フロンティアを開拓する著者のチャレンジ精神は買ってあげて欲しいところです。

第20回電撃小説大賞 金賞:韻が織り成す召喚魔法 -バスタ・リリッカーズ-/真代屋秀晃

category: ま行の作家

tag: 電撃小説大賞金賞 OPEN 60点 真代屋秀晃

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