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第5回えんため大賞 大賞:吉永さん家のガーゴイル/田口仙年堂

吉永さん家のガーゴイル
1.吉永さん家の厄介者
2.吉永さん家の朝昼晩
3.佐々尾さん家のおばあちゃん
4.小野寺さん家の名番犬
5.東宮さん家の事情
6.吉永さん家のガーゴイル

answer.――― 73 点

田口仙年堂のデビュー作にして、全15巻+外伝と見事にシリーズらしいシリーズとなった『吉永さん家のガーゴイル』の第1巻。概要としては出版社より「ご町内ハートフルコメディ」と喧伝されたように、元気いっぱいの吉永家の長女・双葉が福引で当てた喋る犬の石像「ガーゴイル」が門番として吉永家、そして、御色町の人々と心を通わせながら守る、というもの。章タイトルからも察せられる連作の造りで、スロースタート、パッとは目を惹けない《いぶし銀》なエピソードに難こそあれ、人の情緒を理解し切れないガーゴイルが真摯に“良心”宿す登場人物たちの意を汲もうとする様が何とも心が温まる。とりわけ盲導犬エイバリー少尉のジレンマを描いた4章【小野寺さん家の名番犬】は、……これぞ、田口仙年堂!と著者の名刺代わりに出来る章。時折り、ライトノベルで身体障害者を投下するエピソードを見掛けるが、そこにはただの物珍しさ、著者の独り善がりの仕掛けのための安易さが目立つ。が、しっかりと「現実(弱さ)」を打ち出し、それらの作家との意識の違いを見せつける。誰も悪くない、は人の心に残る一条件。華は無くても、……と良作の典型をなぞる一作です。

第4回えんため大賞 大賞:吉永さん家のガーゴイル/田口仙年堂

category: た行の作家

tag: えんため大賞最優秀賞(大賞) OPEN 70点 田口仙年堂

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