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第11回メフィスト賞 受賞作:銀の檻を溶かして/高里椎奈

銀の檻を溶かして
第一部 察-scrutiny-
第二部 明-insight-

answer.――― 62 点
持ち込まれる怪異を解決する寂れた薬屋「深山木薬店」を舞台にした本作は、今や「薬屋探偵妖綺談」として知られるシリーズの事実上の第一作目であり、著者である高里椎奈のデビュー作。誰しも一読して印象に残るのは現在まで続く《メフィスト賞》受賞作としては異彩と云える、非常に《ライトノベル》的な造りだろう。こんな風に書けば、……《ライトノベル》的な造り?と面倒臭く訊かれそうだが、それに関しては「イラストが付いたほうが面白そうなもの」なんてその場かぎりの無責任な答えで返させてもらう。主要登場人物は美少年、好青年、幼さ残る少年の妖怪&妖精の3人で、ストーリー的には探偵、推理の体は取るものの、この各登場人物にポッとし、惹かれ、愛でるのが作品の醍醐味。端的に言ってストーリーよりもキャラクターで魅せる作品で、少年が事件に頭を突っ込み、じたばたと巻き込まれている状況/場面が一番のエンターテイメントとなるため、事件の本質に迫るほどに盛り下がるジレンマがある。この手の少年モノなら、ギャップにちょいとアダルトな魅せ場を設けるとより序盤、中盤が映えると思うが、その辺の工夫が弱いのが残念。冒頭の通り、可もなく不可もなく、……のライトノベルといった印象で、それだけに《ライトノベル》専門のレーベルからリリースしての反響を個人的に見てみたかった。果たして、ここまでシリーズ化出来たのかな、と。

第11回メフィスト賞 受賞作:銀の檻を溶かして/高里椎奈

category: メフィスト賞

tag: OPEN 60点 高里椎奈

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