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第5回小学館ライトノベル大賞(ガガガ文庫部門) 大賞:こうして彼は屋上を燃やすことにした/カミツキレイニー

こうして彼は屋上を燃やすことにした
1.ドロシー(前編)
2.ライオン
3.カカシ
4.ブリキ
5.ドロシー(後編)

answer.――― 68 点
失恋したヒロイン(JK)が平然と過ごす元カレへの見せしめに自殺しようと屋上へ向かえば、そこには―――というストーリーライン。章タイトルから察せられるように『オズの魔法使い』のキャラクターを屋上に巣食う「友達ではない」登場人物たちへ重ね、失恋、イジメ、孤独、復讐……それぞれが抱える問題を解いていく。正味な話、鬱々と且つ遅々とした展開には辟易としたが、4章「ブリキ」における姿を見せなかったKEYキャラクターへのAll For Oneな収束にはその我慢した分だけのカタルシスが生まれ、本作を「一」作品として高める構成となっている。昨今、ライトノベルと大衆小説のクロスオーバー作品が細い支流からいよいよひとつの本流になりつつあるように思えるが(個人的にそれを《ライトノベル》が担うべきなのか疑問に思っている。下手すると、単なる出来の悪い大衆小説じゃん?ex.『きじかくしの庭』)、本作は主要登場人物が10代な年齢、10代な環境のため、より「ライトノベル」に寄っている印象。どの登場人物にもあたかも全世界を独りで抱え込む幼さ(「……俺は孤独だ!」 By カミツキレイニー)が見られるのが個人的に厳しかったが、逆に「それこそが10代!」「思春期!」と言われればその通りなので問題ないだろう。ただ、この手の路線の大衆小説方面には、たとえば“ザ・ポピュリズム”石田衣良がいる。クロスオーバーした行き先が「同じ」なら、ライトノベルなんて回り道なんてせずに、すでに「在る」大衆小説を読んほうが良いと思う。そういう意味で、ライトノベル作家(志望含む)はもっと「ライトノベル」ってものを意識して取り掛かる時期なんじゃねえかな、と。ちなみに本作、第1回ラノベ好き書店員大賞・第9位にランクインしております。

第5回小学館ライトノベル大賞(ガガガ文庫部門) 大賞:こうして彼は屋上を燃やすことにした/カミツキレイニー

category: か行の作家

tag: 小学館ライトノベル大賞(ガガガ文庫部門)ガガガ大賞 OPEN 60点 カミツキレイニー ラノベ好き書店員大賞

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