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第3回ラノベ好き書店員大賞 4位:灰と幻想のグリムガル level.1 ささやき、詠唱、祈り、目覚めよ /十文字青

灰と幻想のグリムガル
(あらすじ)
ハルヒロは気がつくと暗闇の中にいた。何故こんなところにいるのか、ここがどこなのか、わからないまま。生きるため、ハルヒロは同じ境遇の仲間たちとパーティを組み、スキルを習い、義勇兵見習いとしてこの世界「グリムガル」への一歩を踏み出していく。その先に、何が待つのかも知らないまま…これは、灰の中から生まれる冒険譚。

answer.――― 70 点
時流を読んだか、俺TUEEEE!ならぬ俺YOEEEE!主人公(たち)を採用した十文字青の異世界転生ファンタジー。一読と言わず、開始数頁で思わず著者を疑いたくなるのは、作家志望の中高生がチャットで思いつくままに打ち込んだかのような粗悪な文章。十文字青らしい書きなぐり、なんて格好良く評しているレヴューを目にしたが、書きなぐりな文章は感情が発露する場面でこそ映えるものであって、説明、日常パートやらの「静」的な場面で目にしたときには単なる拙い文章である。早々に放り投げようかと持ったが、……しかし!一般ライトノベラーだけでなく、ラノベ好き書店員(=現役古参ライトノベラー)なんてDEEPな界隈で好評を得ているのは、上述の俺YOEEEE!を徹底している故である。右も左も分からない世界での職業選択、武器&道具購入、雑魚モンスターを命を賭けて倒すドラマ―――まさしく、リアルRPG!を追体験して、初めてRPGをプレイしたあの頃を思い出させてくれる。ハイライトは、露店での買い食いを挙げたい。ファンタジーといえば食事シーン。これの有無で作品の出来は大きく変わるものだが、著者はコレを如才なく押さえて己の創作センスを示している。ふらりと目の留まるタイミングで挿された、実によだれ誘う肉料理は絶品である。学園を舞台にしたライトノベルが主流となり、長らくアットホームなファンタジーの盟主が不在だったが、今の現役中高生にお薦め出来る「ボクたちのファンタジー」が出てきた印象。もっとも、(おそらく刊行ペースを早めるため)文章は本当に粗悪な出来なので大学生以降の年齢での読み物としてはまったくお薦めしたくないが。しかし、そこさえ目をつむれば、ライトノベラーならば、いや、ライトノベラーだからこそ歓迎したくなる、「あぁ恐いね!恐くない方がどうかしてる!」ポケットの中の戦争な新世代ファンタジーです。

第3回ラノベ好き書店員大賞 4位:灰と幻想のグリムガル level.1 ささやき、詠唱、祈り、目覚めよ /十文字青

category: さ行の作家

tag: OPEN 70点 十文字青 ラノベ好き書店員大賞

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