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第11回本屋大賞 4位:さようなら、オレンジ/岩城けい

さようなら、オレンジ
(あらすじ)
オーストラリアの田舎町に流れてきたアフリカ難民サリマは、夫に逃げられ、精肉作業場で働きつつ二人の息子を育てている。母語の読み書きすらままならない彼女は、職業訓練学校で英語を学びはじめる。そこには、自分の夢をなかばあきらめ夫について渡豪した日本人女性「ハリネズミ」との出会いが待っていた。

answer.――― 69 点
第29回太宰治賞受賞作。本屋大賞は“本のエキスパート”書店員が選ぶ体のためにエンターテイメント性の高い作品がランクインする傾向にあるが、それだけに純文学系の文学賞―――太宰治賞の受賞作という本作の経歴は異彩を放つ。肝心の概要は、昨今、官庁/民間で議論紛糾している「難民」として入国してきた黒人女性の社会での苦闘といったところ。黒人を主役に配する作品は現在においてもやはり珍しく、それが時事問題である「難民(移民)」を題材にしているのが、時代性を閉じ込める役割となっている「純文学」としてタイムリーな印象。言葉が通じず、故に余計に発せず、内面においてさえ《寡黙》な黒人ヒロインの淡々とした生活描写、死と隣り合わせた過去と空虚な現在、単純作業の先から不透明な未来……それでも、前を向いて生きる姿に感動!と、エンタメ的観点で大雑把にまとめるとこのようになる。正味な話、「話」自体はよくある類。「黒人」というスパイスを積極的に汲み取るか否かで評価の分かれる一作。私は、特に……でした。

第11回本屋大賞 4位:さようなら、オレンジ/岩城けい

category: あ行の作家

tag: OPEN 60点 岩城けい

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