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第9回本屋大賞 10位:プリズム/百田尚樹

プリズム
(あらすじ)
世田谷に古い洋館を構えるある家に、家庭教師として通うことになった聡子。ある日、聡子の前に屋敷の離れに住む謎の青年が現れる。青年はときに攻撃的で荒々しい言葉を吐き、ときに女たらしのように馴れ馴れしくキスを迫り、ときに男らしく紳士的に振る舞った。激しく変化する青年の態度に困惑しながらも、聡子はいつして彼に惹かれていく。

answer.――― 75 点
作品そのものよりも著者自身の知名度が上がってしまった“ツルピカ”百田尚樹。こうなってしまうと、作品の良し悪しは著者の好き嫌いでほとんど語られてしまうものだが、さて、本作は、万華鏡のように性格が変わる青年に惹かれる女性の、解き明かされる青年の秘密への困惑と自身の想い……というストーリーライン。《多重人格》を扱う作品と云えば、否が応でもダニエル・キイスの『24人のビリー・ミリガン』を連想してしまうと思うが、もはやノンフィクションの「古典」と言ってしまっても過言ではない同作のため、「逆に」未読な可能性も十分に考えられる現在。その意味で、新味らしい新味はせいぜい恋愛を溶かし込んでいる程度ながら《多重人格》についての初歩な知識を披露してくれているので、「物語」を読みながら……の有用性は確保されている。百田尚樹は、そのジャンルにおける《初心者》向けの作家だ。それを目くじらを立てて「題材を掘り下げていない」なる理由で非難するのは違うと思う。メディアでは「偏った」言動が目につく著者だが、少なくとも本作では之といったものは見当たらない。《多重人格》を題材にしたごくごく普通の恋愛小説。私は誰を好きになったのか?なんて疑問をもっとクローズアップしても良かったかも分からんが、そうすると、《文学》に寄ってエンターテイメント性が減退するだろうしね。

第9回本屋大賞 10位:プリズム/百田尚樹

category: は行の作家

tag: OPEN 70点 百田尚樹 本屋大賞

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