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第9回電撃小説大賞 選考委員奨励賞:シャープ・エッジ stand on the edge/坂入慎一

シャープエッジ
1.六年前
2.ハインツ
3.シモンズ
4.ビッグ・ライン
5.ステラ
6.魔女
7.月と夜
etc...

answer.――― 64 点

読了直後の感想を書き起こせば、何も残らない作品―――と書かざるを得ないが、その事実に特段不快感を覚えるわけではない。<復讐>という小細工無しの、単純明快なストーリーライン。章仕立てこそ散文的でアマチュア臭を残しているが、選考委員たちより<クール>と評される著者の文章は、感情の起伏の無い暗殺者というヒロインの設定に相応しく、作品としての「格」を一段上げることに貢献している。事実、この<クール>な文章が無いと受賞は出来なかっただろう。それほど致命的に本作はストーリーが無い。登場人物たちに、心の揺れ動きが無い。本作において読者は物語の当事者ではなく、傍観者としての参加しか許されていないわけだ。感情移入を阻まれると、あとは登場人物たちの<動き>のみで読者は作品の是非を決めることになる―――ズバリ、戦闘だ。その戦闘描写が、まさに<クール>!戦闘に不可欠なスパイスである‘焦燥’を始めとした感情の起伏が無いハンデを補う、洗練された動きを見せてくれる。<動き>だけなら一等品だ。無駄に崇められているどこかの作家と違い、語彙を見せびらかすような描写ではないだけに余計に好感を抱いた。ただ、前述の通り、淡々と‘復讐’しているだけのストーリーは如何ともし難い。クールなだけでは人の心はつかめないのよね。

第9回電撃小説大賞 選考委員奨励賞:シャープ・エッジ stand on the edge/坂入慎一

category: さ行の作家

tag: 電撃小説大賞選考委員奨励賞 OPEN 60点 坂入慎一

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