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第5回本屋大賞 5位:映画篇/金城一紀

映画篇
1.太陽がいっぱい
2.ドラゴン怒りの鉄拳
3.恋のためらい/フランキーとジョニー もしくは トゥルー・ロマンス
4.ペイルライダー
5.愛の泉

answer.――― 73 点
「従来の在日文学では自分のアイデンティティの危機は救われなかった」と語り、00年に半自伝的小説『GO』で直木賞を受賞!数多の先達を差し置き、―――在日韓国・朝鮮人作家と云えば、俺でしょ?というポジションを確保した金城一紀。本作は、そんな彼の、《映画を観ること》を題材にした連作風味の短編集。視点人物異なりながらもどこかしらで繋がっている5つの短編が収められているわけだが、1章「太陽がいっぱい」で在日コリアンをさっそく起用し、己のアイデンティティにブレのないことを表明。2章からは在日コリアン色は省くが、この一章は主人公が朝鮮学校から日本の普通校へ進むエピソードなど『GO』と似た自伝の色彩を持つ短編で、同じ境遇の龍一との友情を偲ぶ好作となっている。1章「太陽がいっぱい」、そして、総括する5章「愛の泉」が本作の目玉的短編でお薦め出来るが、それ以外は「まあ、つまらなくはないけど……」な数合わせなクオリティ。つまらなくはない、しかし著者の在日コリアンなアイデンティティを省くと、「それなりに刺激的で、それでいて、不幸過ぎることはない」石田衣良の作品を連想させるだけに、読み手にとっての「旬」な時期を逃すと、「金城一紀」を読む理由が無くなる気もする。何にせよ、つまらなくはない。

第5回本屋大賞 5位:映画篇/金城一紀

category: か行の作家

tag: OPEN 70点 金城一紀

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