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第3回ラノベ好き書店員大賞 9位:グラウスタンディア皇国物語①/内堀優一

グラウスタンディア皇国物語 (208x290)
序章 戦の終わりと、始まりの誓い
第一章 皇国の騎士
第二章 皇都シオニアへの帰還
第三章 狂戦士ガジェル・プリアモス
第四章 紅海の海戦
第五章 大戦の熾こり火

answer.――― 66 点
国と国が争い、その渦中の英雄を描く《軍記物》というと、ライトノベルならば旧いところで『ロードス島戦記』、新しいところで『天鏡のアルデラミン』あたりが例として挙げられると思うが、本作はHJ文庫の軍記物としてシーンへ放たれた刺客。ストーリーは国を救った少年が、時を経て青年となり、再び救国のために招聘されることから始まる。“皇国七聖”という英雄たちが作中のキーワードで、彼らは少年から老人までの一見、戦場には不似合いな手に職を持つ者たち。新たな開戦を前にかつての仲間を探し、出会い、(読み手に)紹介しつつ、目の前の多勢を撃破していく展開となっている。一読しての印象は、可もなく不可もなく、といったマイルド具合で、読み手を多分に配慮した工夫が良くも悪くも目立つ仕上がり。その工夫とは、主要登場人物の女性比率。戦記物と言えば、男、男、男と相次ぎ名のある男たちが現れるものだが、本作ではヒロインたちが「天才」主人公の周りを忙しく回る。そのため、主人公以外の男の評価が上がることなく、活躍、あるいは対峙しても、モブ以上の存在になり得ないのが厳しいところ。あとがきにて、編集者より「女性キャラクターは必須」というハードルを課された制作秘話を披露しているが、結果として要望を「形」だけで応えてしまっているのが残念。著者は軍記物のヒロインに確たる像が無いのだろう。個人的に、水野良の新シリーズ『グランクレスト戦記』(第3回ラノベ好き書店員大賞では第3位にランクイン!)と比較して、現在のライトノベラーたちがどちらの作品を支持するのか興味がある。

第3回ラノベ好き書店員大賞 9位:グラウスタンディア皇国物語①/内堀優一

category: あ行の作家

tag: OPEN 60点 内堀優一 ラノベ好き書店員大賞

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