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第11回本屋大賞 2位:昨夜のカレー、明日のパン/木皿泉

昨夜のカレー、明日のパン (198x290)
(あらすじ)
悲しいのに、幸せな気持ちにもなれるのだ----7年前、25歳で死んだ一樹。遺された嫁のテツコと一緒に暮らし続ける一樹の父・ギフの何気ない日々に鏤められたコトバが心をうつ連作長篇。

answer.――― 66 点
『野ブタ。をプロデュース』などで知られる脚本家・木皿泉―――和泉務と妻鹿年季子夫妻の《小説家》としてのデビュー作。その概要は、うら若い寡婦・徹子は義父と同棲しているために世間からはゴシップの的だが、そんなことは気にもせず、二人は日々をのらりくらりと生きている、というもの。夫&息子の一樹の喪失が周囲に散りばめられ、そこを埋めていくのが作品としての着地点となるが、……正味な話、十把一絡げな凡作な印象は拭えない。脚本家というのも納得の表現技巧少ない文章で、義父を「ギフ」、幼馴染を「ムムム」と呼ぶなど、《日常》を舞台にした小説としてのオーソドックスな工夫は見られるものの、だからこそ安易に映ってしまう。物語の進展で《解決》するにせよ、そんな《大事》にする仕掛けでもないだろう。ただ、ドラマ―――映像ある前提で考えてみると面白味が増す気もするので、この物語には表情演じてくれる「俳優」が画竜点睛のピースなのかもしれない。本作を“ゆるい”と称賛する向きがあるようだが、個人的には描き切れず、起伏に乏しい言葉の連なりにしか見えなかった。こういう“ゆるい”描き方をするなら、視点は人ではなく、故人と所縁のある猫や犬、鳥のような視点のほうが良かったと思う。

第11回本屋大賞 2位:昨夜のカレー、明日のパン/木皿泉

category: か行の作家

tag: OPEN 60点 木皿泉 本屋大賞

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