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第21回電撃小説大賞 銀賞:銀賞:いでおろーぐ!/椎田十三

いでおろーぐ!
(あらすじ)
雪の降るクリスマス・イヴ、カップルだらけの渋谷。街の様子に僻易していた非リア充の高校生・高砂は、雑踏に向かって「恋愛を放棄せよ!すべての恋愛感情は幻想である!」と演説する少女に出会った。彼女の正体は同じクラスの目立たない少女、領家薫。演説に同調した高砂は、彼女が議長を務める“反恋愛主義青年同盟部”の活動に参加する。

answer.――― 63 点
この人の描く立ちバックからは神の姿が浮かんでくる!!と称えられるエロ漫画家・如月群真。氏の作品の特徴としてハーレムと乱交があり、それが日常に溶け込み、ごく自然に執り行われる様はまさに男がまぶたを閉じて描く妄想の世界そのものだが、読み進めてもついに立ち消えなかった本作の主人公への《気持ち悪さ》、《気色悪さ》の正体を探っているうちに、私は「あ、教室で乱交が当たり前の世界なら納得出来るわ」と本作がエロ漫画的倒錯を孕んでいることに気づいた。反恋愛主義を高らかに謳う美貌のヒロインと行動を供にする主人公の矛盾。主人公は(読み手へ)本心をどこまでも明かさない。「リア充爆発しろ!」とやさぐれながら、ネジの外れたヒロインと逢瀬を重ねる。外見や仕草に「女」をいちいち見出すが、己の好意は添えない。じゃあ、何で一緒にいるんだ?という話になるわけだが、読み手にさえ本心を隠すため、ヒロインを恋愛の対象ではなく、性欲の対象として捉えているように映ってしまう。この「恋愛」を否定するヒロインの設定ならば、主人公はヒロインへずっと片思いしているべきだろう。(ベタと言われようが)近くて遠い、そんな距離感に苛まれる姿を描くべきで、よく解からないけど(一緒にいる)……なんて有り得ない嘘は必要無い。本作、作品の構造から『涼宮ハルヒの憂鬱』をモチーフと指摘するレヴューを幾つか見掛けたが、実際、私も本作同様、主人公キョンへ尋常ならざる生理的拒否感を持ったのを鮮明に覚えている。が、クラスメイトたちがパコってる横で、ハルヒが毎日髪形を変え、不機嫌そうに机に頬杖ついていたならば「これは、SF!乱交に参加しないハルヒこそ常識人なんだ!」と驚愕を持って受け入れたと思う。とズレたが、主人公が合わなかっただけ、と結論づけられても特に否定はしない。ただ、SFとは言わないまでも、ファンタジーの要素はもっと含めても良かったと思う。『中核vs革マル』的なオマージュの薫りがする達者な台詞も、普通の学園生活では活かしきれないだろう。

第21回電撃小説大賞 銀賞:銀賞:いでおろーぐ!/椎田十三

category: さ行の作家

tag: 電撃小説大賞銀賞 OPEN 60点 椎田十三

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