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第4回小説すばる新人賞 受賞作:マリアの父親/たくきよしみつ

マリアの父親_0001 (204x290)
(あらすじ)
魚の活け造りができなくて板前修業を諦めたナイーブな青年「てっちゃん」、不思議な色気を漂わせる美少女「マリア」、そしてマリアの保護者代わりの天才科学者「デンチ」。3人が繰り広げる、不思議な道中記。地球への恋愛小説。

answer.――― 56 点
原発から25kmに住む筆者だから書ける地元目線の真実!と、一時話題になった『裸のフクシマ』の著者たくきよしみつによる小説すばる新人賞の受賞作。本作の執筆の動機は『朝まで生テレビ』での原発論争とのことで、作中でも《真実》とピースフルな想いが説かれる。物語を通して社会へ「主張」する作品の是非は各自の判断にお任せしたいが、しかしそんな主張ありきで作ってしまうと陥ってしまいがちな落とし穴に著者は見事に嵌まってしまった印象。というのも、右翼と警察とヤクザ、そして、国際秘密組織にまで追われている謎の美少女マリアとその保護者デンチはなかなか興味そそる登場人物ながら、二人になし崩し的に関わる普通の人「てっちゃん」を中心にしているため、その描かれ方は《外伝》的で掘り下げが足らない。素直に「マリア」視点、「マリア」始まりで良かったはずだが、その発想を妨げたのが執筆動機―――著者の「主張」を驚きとともに拝聴する「てっちゃん(読み手)」ありき、という話。《外伝》ではなく、まず本編を描きましょう。

第4回小説すばる新人賞 受賞作:マリアの父親/たくきよしみつ

category: た行の作家

tag: OPEN 50点 たくきよしみつ 小説すばる新人賞

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