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第1回本屋大賞 3位:アヒルと鴨のコインロッカー/伊坂幸太郎

アヒル
No animal was harmed in making this film.
この映画の製作において、動物に危害は加えられていません。

―――映画のエンドクレジットによく見られる但し書き

answer.――― 78 点

いざ吹き終わる口笛、ボブ・ディランの「風に吹かれて」―――引っ越して早々、本屋に広辞苑を盗みに入らないか?と誘われた大学生の椎名。どこかのんびりとした強盗計画とその計画が練られることになった背景を描いた本作は、伊坂幸太郎らしい優等生なエンターテイメントが詰め込まれた一作。日本人にあまり馴染みのないだろうブータンについての発言が目立つ本作だが、そこが肝と言うか、ブータンを知らないからこそその文化、生活に対して想像力を働かされ(話が本当かどうか読者自身疑うため)、昨今、現代人に推奨されているスローライフ、そして、異国ブータンへ憧憬を抱かせる。現在と過去が切り替わるカットバック形式のため、その都度、集中力を削がれるのが難点だが、だからといって途中で投げ出すことなく最後まで読ませる筆力がある。すべての事情が呑み込めたときを待つように……物語の終わりに椎名へ届けられた家族からの連絡は、仮に読者自身が受け取ったとしても落ち着いて処理できることだろう。読了後も余韻を残し、読者を少し大人にしてくれる伊坂作品のひとつ。

第1回本屋大賞 3位:アヒルと鴨のコインロッカー/伊坂幸太郎

category: あ行の作家

tag: OPEN 70点 伊坂幸太郎

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コメント

こんにちは。
今回は本屋大賞の記事ですね。

>ブータンを知らないからこそその文化、生活に対して想像力を働かされ

ありますね~。
日本の文化としてあたりまえのことが
他の国ではあたりまえではない

日本の生活の中で正しい事が
他の国では正しいとは限らない

俗に言われるカルチャーショック的なものでしょうか。

普段考えもしない思想に触れるのは
ワクワク感を伴います。


>現在と過去が切り替わるカットバック形式

作者の力量が問われる形式ですね。
おっしゃるように集中力がそがれると言うか
「何故にここで場面が変わる!?」
って感じでしょうが
いつの間にか切り替わった場面に引きずり込まれていたりして

やきもきさせながらも物語に没頭させる
そんな印象を受けました。


伊坂幸太郎氏はミステリー物というイメージがありますが
この作品もそうなのでしょうか?

図書館で目にすることがあれば
借りてみようと思っていますw

一刻 #- | URL | 2011/03/05 12:57 | edit

Re: タイトルなし

> やきもきさせながらも物語に没頭させる
> そんな印象を受けました。
> 伊坂幸太郎氏はミステリー物というイメージがありますが
> この作品もそうなのでしょうか?

いつもコメント、有難うございます。伊坂幸太郎、実はあまり好きではないんですよね。大当たり、って作品にまだ出会ってないんです。四作程度で結論出してはいけないとは思うんですが、本当に「優等生」って感じで、つまらなくはないけど、凄い面白いわけでもないというのが個人的な印象です。それだけに、【代表作】を知りたい作家でもあります。本作は日常ミステリー、予想せずに楽しむのが吉、といったところです。

> 図書館で目にすることがあれば
> 借りてみようと思っていますw

というわけで、あまり僕はオススメ出来ません(笑)もちろん、つまらなくはないですが。

ちなみに、一度、80点を配しておいて点数を下げました。基本的に記事にしてからは下げないようにしていたんですが、80点?俺、そんなに満足したっけ?と考えているうちに、改訂してしまいました―――なんて、一刻さんに代表してもらう感じで、僕の懺悔でした。

Medeski #- | URL | 2011/03/05 13:19 | edit
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