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第12回電撃小説大賞 金賞: 哀しみキメラ/来楽零

ブギーポップ
1.落下《初夏》
2.共食い《再び初夏》
3.反転《冬》
4.ヒトデナシ《冬》
5.百鬼夜行《冬》

answer.――― 68 点

複数の生物がひとつの個体として混ざり合う状態・キメラ。ある日、エレベーターに閉じ込められた4人の主人公たちは異形の<モノ>に襲われた。気味の悪い錯覚。そう思いつつも、目の前に在ったはずの日常はその日を境に過去のものへと変わってしまった―――。
「幽霊が視えるようになる」など進行する化生化は主人公たち、4人各々が自分たちの今後の生き方への問い掛けを迫るものとなっていく。半人半妖、そうして、当然と犯してしまう《殺人》は物語として良いアクセントだった。語彙に頼らない、シンプルながら力強い筆力で人間ドラマを展開出来ている点が素晴らしい。残念なのは、クライマックスである5章で目に見えて筆力が落ちること。読みやすさを追求したというよりも、単純に描き切れなかったように感じる。ただ、金賞らしい物語としての厚みはあったので、その辺はこの第12回の出世頭・銀賞『狼と香辛料』に足りない要素を本作は持っていたと云える。その代償として話が完結しているため、続刊を読みたいとは思わせないのが営業的難点か。ちなみに、本作における<モノ>とはモノの怪、憑きモノ、といった妖怪の類なのだが、それを<モノ>と現代的に表現している―――のは、明らかな失敗。<モノ>と連呼される度、説明口調に感じ、微妙な不快感がこめかみに溜まっていきました。

第12回電撃小説大賞 金賞: 哀しみキメラ/来楽零

category: ら行の作家

tag: 電撃小説大賞金賞 OPEN 60点 来楽零

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