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第1回本屋大賞 4位:永遠の出口/森絵都

永遠の出口
1.永遠の出口
2.黒い魔法とコッペパン
3.春のあなぽこ
4.DREAD RED WINE
5.遠い瞳
6.時の雨
7.放課後の巣
etc...

answer.――― 75 点

児童文学作家として名を馳せる森絵都による初の大人に向けた小説……とは言うものの、面舵いっぱい!と己の作家としての方向性を180°変えるような冒険はせず、著者の十八番の思春期、一人の少女の小学三年生から高校三年生までの九年間を描いた内容となっている。―――私は、<永遠>という響きにめっぽう弱い子どもだった。で始まる物語は、自我の芽生え早い主人公なのかと思いきや、むしろエキストラに数えられそうなパーソナリティで、やや頭の弱い小学生A、不良少女B、女子高生ウェイトレスC、そして、大学受験生Dといった成長過程を歩む。これだけだとインパクト薄い作品になりそうなものだが、そこはそこかしこに用意した70~80年代の時代背景を反映したエピソード、そして、悲劇すれすれのところで喜劇に粧す構成の妙。とりあえず、小学生編を〆るFuck You!にはしっかり笑わせてもらった。荒んだ中学時代からさらりと更生したことになっている高校時代に違和感こそあれ、アルバイト職場の裏側エピソードは実に「どこもこんなもんだ」的リアリティがあって良い。勿体無いのは思春期の定番<恋>をラストに物語の〆に掛かる構成は一人の少女を総括する意味でも正しいと思うが、……何だろうね、やっぱり平凡な主人公像の限界を見るようにも思う。やはり、著者の経歴の通り、<黒魔女><闇の連絡網>など造語飛び交う小学生編が最も光る作品。

第1回本屋大賞 4位:永遠の出口/森絵都

category: ま行の作家

tag: OPEN 70点 森絵都 本屋大賞

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