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第3回本屋大賞 9位:県庁の星/桂望実

県庁の星
間違いは認めるな!?予算は使い切れ!?役人根性全開の県庁のエリートが、田舎のスーパーにやって来た。手に汗握る、役人エンターテインメント!!
サラリーマンも身につまされる役人意識構造改革ストーリー。

answer.――― 71 点

本を何のために読むのか?と訊かれれば、答えとして知識、何より<視点(=物の見方)>を手に入れるためと返すのは、そこまで変な話ではないと思う。ステレオタイプな公務員の主人公が民間(スーパー)に派遣され、悪戦苦闘しながらも最後には大成功!というストーリーを持つ本作は、実用書、啓発本に物語をつけた感触があり、日常生活を送っていただけでは得られない<視点>を読者に与えてくれる。それは弁当売り場の競争での顧客心理、女性心理な訳だが、その<視点>提示の試みは及第点においても、作品全体の出来としてはややと言わず、雑な印象は拭えない。その悪印象の根本にあるのは、主人公の失敗に2/3も頁を割いている点。残り1/3で挽回するわけだが、配分的には逆がセオリーだと思う。各所でも言及されているように、もう一人の主人公・おばさんパートタイマーの視点切り替えも分かりにくい。本作は織田裕二を主演に映画化されているが、映画化が前提にあっての作品―――という憶測が出るのも分かるくらいにやっつけ仕事な印象。小説としては決して面白いものではない。ただ、未だ学生の身の上なら推奨したい一冊。「女はね、形のないものにお金を払う習性があるんだな。記念日とか店の雰囲気とか、そういうものにね」のように台詞で読ませてくれるので、能動的に読めば作品で描かれているもの以上のものが手に入る。本作を入り口に実用書などの書籍を読むキッカケが生まれるかもしれない。

第3回本屋大賞 9位:県庁の星/桂切望

category: か行の作家

tag: OPEN 70点 桂望実 本屋大賞

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