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電撃文庫 :〔映〕アムリタ/野崎まど


1.絵コンテ
2.撮影
3.編集
4.試写
5.試写‐Ⅱ
6.スタッフロール

answer.――― 70 点

自主製作映画に参加することになった芸大生の主人公―――この設定だけで本作を手に取ってしまった、というのは別に可笑しな話ではないだろう。どんなに斜に構えたところで、主人公=自分がオフレコの二次元ワールド。皆で創る自主製作映画、一芸に秀でた【芸大生】に自分が配されて不満があるはずはない。本作は大人になったライトノベラーを繋ぎ止めるべく新設されたメディアワークス文庫賞、最初の受賞作。事実上、大衆小説の向きがあり、それを象徴するように挿し絵は省かれている。それでも頁を開いてみれば、源流はきっちりライトノベル。ボーイ・ミーツ・ガールに始まり、オーソドックスながらもテンポの良いやり取り。芸大生らしい、どこか突飛ながら地に足ついた世間話が期待に応えてくれる。まさに大人なライトノベルが展開されるが、本作、二章あたりからひたひたと不穏な足音が聴こえてくる。自主製作映画に参加、と聞くと「映画を作ること」が物語の中心だと思っていたが、残念ながら(?)その方向には進まず、何を撮っているのか?という当初からは予想だにしなかったホラールートに突っ込んで行く。それに気づくと、目次の章タイトルが不気味なこと。次章へ移る度、【撮影】【編集】【試写】と続いていく見出しが死刑台への階段のように思えてくる。これが面白かった。読んでいて先の読めない、というと大袈裟だが、「死」と対峙するような落ち着かない感覚が得られる。話の落とし方には賛否両論あるようだが、個人的に不満無し。乙一がライトノベルを意識して書いたような印象も残る。

電撃文庫 :〔映〕アムリタ/野崎まど  (2009)

category: な行の作家

tag: メディアワークス文庫賞 OPEN 70点 野崎まど

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