ナマクラ!Reviews

05/1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30./07

第6回日本ファンタジーノベル大賞 大賞:鉄塔 武蔵野線/銀林みのる

鉄塔
(あらすじ)
夏休みも半ばを過ぎたある日のこと。5年生の見晴は近所の鉄塔で番号札を見つける。その名は「武蔵野線75‐1」。新発見に胸を躍らせた見晴は、2歳下のアキラを誘い、武蔵野線を遡る。「オレたちは鉄塔を辿っていけば、絶対に秘密の原子力発電所まで行けるんだ」―未知の世界を探検する子供心のときめきを見事に描き出した新・冒険小説。

answer.――― 65 点

「この作品は間違いなく空前絶後だろう。一作にして<鉄塔文学>というジャンルを創ってしまった」という日本ファンタジーノベル大賞の選考委員を長らく務めている荒俣宏の評が本作のすべてを物語る。鉄塔、鉄塔、鉄塔……!近所の鉄塔に「武蔵野線75-1」と表記されていると気づいた少年の、きっと在るはずの「1号鉄塔」へと向かう、夏のある一日の物語。出会う鉄塔の写真を一枚一枚掲載し、その形状などを記して行く<鉄塔文学>というより<鉄塔ルポルタージュ>な本作だが、読み物としての面白みはほぼ無い、と断言出来る。それでも、栄えある大賞、そして、映画化、時を超えて絶版からの他文庫での再版となったのには、「鉄塔」徹尾の1アイディアを貫いた作風にある。幼少時より「鉄塔」に興味を持っていた著者・銀林みのるが実質、本作以外に作家活動を果たしていないのも、これが著者の「魂」の一作だからだろう。「魂」ある作品には人が、金がついてくる典型だ。ちなみに本作には単行本、新潮文庫、ソフトバンク文庫の3ver.があるようだが、私が読んだのは「完全版」とされるソフトバンク文庫のもの。新興文庫だけに看板作品が欲しかったのだろう。著者の「鉄塔の写真、ぜーんぶ載せたーい!」なるキ○ガイな要求を呑み、まさに空前絶後の鉄塔小説が完成している。中古書店でよく見掛けるので、オチと「……こんな小説あるんだ(汗)」と体験してみるのも面白いかもしれない。

第6回日本ファンタジーノベル大賞 大賞:鉄塔 武蔵野線/銀林みのる

category: か行の作家

tag: 日本ファンタジーノベル大賞大賞 OPEN 60点 銀林みのる

[edit]

page top

« 第1回電撃小説大賞 銀賞:冒険商人アムラフィ 海神ドラムの秘宝/中里融司  |  第6回日本ファンタジーノベル大賞 大賞:バガージマヌパナス ― わが島のはなし/池上永一  »

コメント

page top

コメントの投稿

Secret

page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://medeski02.blog95.fc2.com/tb.php/426-4b182d1c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
page top