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第7回電撃小説大賞 銀賞:ウィザーズ・ブレイン/三枝零一

ウィザ-ズ
子供のように、無邪気に奇跡を信じるのではなく
大人のように、ただ現実を受け入れるのではなく
この世に死があるを知り悲しみがあるを知り絶望があるを知り
それでも、明日を夢見るのを諦めないこと

answer.――― 68 点

―――果たして、君は選考委員がすべからく<試練>と評する冒頭を乗り越えられるか?ライトノベルのまとえるSF的要素の限界に挑んだような重厚な一作。「情報を扱う脳」Informational-Brain、<略称>I‐ブレイン……本作は生体量子コンピューターであるソレを保有する「魔法士」たちが、それぞれの立場で事件、依頼、命令を解決していくというストーリー。退廃的な世界観は『ダブル・ブリッド』、大立ち回りな戦闘は『アクセル・ワールド』、その二作品の特徴を合わせたような本シリーズは2001年のデビュー以来、1年に1冊という大御所な刊行ペースを保てているのは根強い人気ゆえ。上述のI‐ブレイン、そして、作中に出てくるエントロピー増大則、プランク定数などの用語からも察せられるように、作品としては理系統に属する。この理系統に属する事実が一定の読者層にはキーワード。私の知人にもいるが、どうも専門用語飛び出る理系統の作品は何がしかのプライドを刺激するらしく、一度誇り高き彼らを味方につけると、生涯の一冊に数えるほどにお気に入る。本作も未だ打ち切られずにシリーズを続刊出来ているところを考えると、そういう作品のようだ。読みやすさこそないものの、構成もそこそこに仕上がり、一作品としての質は高い。10年前のライトノベル特有の本格派の重みが、薄味に馴れた現代っ子に耐えられるかどうか。その辺が個人的に興味深いところだ。

第7回電撃小説大賞 銀賞:ウィザーズ・ブレイン/三枝零一

category: さ行の作家

tag: 電撃小説大賞銀賞 OPEN 60点 三枝零一

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