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第1回スニーカー大賞 金賞:黒い季節/冲方丁

黒い季節
序章
震章 魎(こだま)
破章 魍(みたま)
萃章 魅(へんげ)
急章 魑(すだま)
離章 鬼(おにがみ)
結章

answer.――― 41 点

『天地明察』にて吉川英治文学新人賞、本屋大賞、北東文芸賞その他を受賞し、ついには中堅作家の登竜門・直木賞にもノミネートされた「我、今、ここで画竜点睛!」と勢いに乗るライトノベルから一般文芸へ転身した作家・冲方丁のデビュー作。日本語に飢えていた高校時代の作品とのことだが、なるほど、それも頷ける非常に青い作品……なんてオブラートを破らせて頂くと、ただただイタい作品。上記の受賞ラッシュに便乗し、装丁を変えて再版されたが、作者的にはどうなんだろうか?若気の至り、立派な黒歴史と云える本作の存在を果たして許せるのか気になるところだ。本作の後に発表され、著者の代表的シリーズ作に挙げられる『マルドゥック・スクランブル』等に見られるオノマトペ、造語を散りばめた独特の文体は、本作でもその片鱗を覗かせる。しかし評価するレベルのものではなく、むしろ邪魔にさえ感じるのは「北方領土なんて渡せばいいんじゃね?」「デキちゃったらガキなんて堕ろせばいんじゃね?」「何か生きてるのって虚しいわ」と嘯いてしまえる思春期発の作品では致し方ないところ。現在の著者を鑑みれば、ダサい、故にイタい本作の文章にはよくある「センスに実力が追いついていない」の逆、「実力にセンスが追いついていない」という珍しいサンプルにも映る。人生の経験不足。本作の結果においてはこれに尽きる。本作は都会を舞台にヤクザと神道を題材にした任侠作品であり、ある種の「ダサ格好良い」ことを目的に演出。しかし、格好良いに繋がらず、ダサいだけで終わってしまった<和>と<ファンタジー>のクロスオーバーが本作である。とりあえず本稿の画像下にある章タイトルを見よ!発想は面白いけど、イタくね?共感出来ない人は、貴方の身近にいるイタいと思う人を思い浮かべ、その彼(or彼女)がタイトルを付けたと仮定してみると良い。魑魅魍魎!魑魅魍魎!!これを反転、……グフフフ!とかつぶやいていそうでしょ?……グリフィス!!(表紙イラストを見ていたら、そうとしか見えなくて思わず叫ぶ('A`)y-~

第1回スニーカー大賞 金賞:黒い季節/冲方丁

category: あ行の作家

tag: スニーカー大賞優秀賞 OPEN 40点 冲方丁

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