ナマクラ!Reviews

03/1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30./05

第21回ファンタジア大賞 大賞:神さまのいない日曜日/入江君人

神様のいない日曜日
神様は月曜に世界を作った。
神様は火曜に整頓と混沌を極めた。
神様は水曜に細々とした数値をいじくった。
神様は木曜に時間が流れるのを許した。
神様は金曜に世の隅々まで見た。
神様は土曜に休んだ。
そして神様は日曜に――

answer.――― 64 点

Boom[búːm]―――辞書に[急騰した]、[にわか景気]とあるように、ブームとは実体のないモノorコトに追随すること意味している。ライトノベル界隈で一時期ささやかれた<ゾンビ>ブーム、その噂を皆さんはご存じだろうか? 2008年から2011年に掛けて、各レーベル自前の公募賞に紛れ込むゾンビを扱う受賞作たち。『シロクロネクロ』『シュガーダーク』『これはゾンビですか?』、そして、本稿で紹介させて頂く第20回ファンタジア大賞大賞作『神様のいない日曜日』……出版年度は前後こそすれ、電撃、スニーカー、富士見の三大レーベルだけで「わぁ、ゾンビさんがこぉーんなに、たっくさん♪」である。しかし、このブーム、あまりに実態が無さ過ぎてライトノベルを愛して病んでいるピーターパンたちも乗るに乗れなかった。そもそもの話である。ゾンビで反応する人を私はシネフィルくらいしか知らない。……ブームを作りたいならもう少し考えようぜ? と。本作は神様がいなくなり、人が生まれず、死者は死ななくなった世界の物語。主人公は死者を眠らせられる“墓守”として、幼い頃より死者である村人たちに愛されながら、彼らのための墓を掘っていた。自分へ何かを秘されていることを分かりつつ、追求しない、気づかない子どものふりをし続ける主人公。途中まで電撃文庫の『ミミズクと夜の王』を思わせる主人公の白痴っぷりに期待感もあったが、盛り上がりどころを戦闘に置いてしまったのが残念。展開が凸凹しているため、……これ、プロットあんのか?と首を傾げたが、あとがきに「無茶苦茶なハッピーエンドが書きたかった」とあるので、それは実行出来ている作品。ゾンビブームを頭から切り離して選考させたら、編集部は果たして授賞させていたかしらん?

第21回ファンタジア大賞 大賞:神さまのいない日曜日/入江君人

category: あ行の作家

tag: ファンタジア大賞大賞 OPEN 60点 入江君人

[edit]

page top

« 第11回えんため大賞 優秀賞:空色パンデミック1/本田誠  |  第21回ファンタジア大賞 金賞:中の下! ランク1.中の下と言われたオレ/長岡マキ子 »

コメント

お久しぶりです。
自分もこれ途中まで読んでましたがなんかしっくりこなかったのでやめちゃったやつですね・・・。
大賞ってほどの面白さが分かんないって言うか・・・。
シュガーダークの方が同じゾンビシリーズの中でも楽しめた感じですね~・・。

名鉄科さかな #- | URL | 2012/03/11 20:50 | edit

Re: 名鉄科さかな

おっひさー!コメント、有難うございます!

> シュガーダークの方が同じゾンビシリーズの中でも楽しめた感じですね~・・。

シュガーダークは文章を含めそつなく押さえるところを押さえた面白さがあったから、一番期待できる作家さんだったね。この作品はちょっとまだまだ作家としては不安定な書き口だから少し過ぎると消えちゃうかもねえ。

ブログ復活しているとは!RSSが機能してなかったのか、気づかなかったわ!また寄らせて頂きます!

Medeski #- | URL | 2012/03/11 21:01 | edit
page top

コメントの投稿

Secret

page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://medeski02.blog95.fc2.com/tb.php/522-11ce4b89
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
page top