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夕凪LOOP/坂本真綾 (2005)

夕凪LOOP
1. Hello
2. ハニー・カム
3. ループ
4. 若葉
5. パプリカ
6. My Favorite Books
7. 月と走りながら
8. NO FEAR / あいすること
9. ユニゾン
10. 冬ですか
11. 夕凪LOOP
12. a happy ending

Price Check.――― ¥ 50

このアルバムを聴いて、まず思った……というか、気づかされたのが、自分は坂本真綾が好きなのではなく、菅野よう子の曲を歌う坂本真綾が好きだという事実。デビュー以来、一貫してプロデュースを手掛けてきた菅野よう子と離れた本作は、順調に<アーティスト>としてのキャリアを積み上げてきた坂本真綾に初めての明確な挫折をプレゼントしてしまった一作となった。坂本真綾が一声優から一アーティストへとそのランクを大きく上げたのは、CD Journalやミュージック・マガジンなどの音楽専門誌で2ndアルバム『Dive』が年間のベストアルバムに選定されたことに起因する。そこでの称賛は彼女の透明感のある声、それと10代の瑞々しい心情、日常の風景を切り取る作詞に当てられ、それ以来、菅野よう子のバラエティ豊かな楽曲を彼女の力で見事に昇華……なんてファンの勘違いをまさに正してくれたこのアルバムの曲は、7人もの外部ソングライターが持ち寄ったにもかかわらず、いずれも右から左に流れていく気の抜けたポップソング。それを証明するように、後に出すベストアルバムにはシングルとなった③(しかし、「ループ~sunset side」と改題されて完全に編曲し直されている)及び、安定のバラード⑧以外見事に収録されていない。とにかく、菅野よう子が関わらないだけでここまでつまらないアルバムになるとはファンでさえ思わなかった。菅野よう子と本作の作曲陣の分かり易い差は、ベースパートにあるだろう。聴き比べてみれば分かるが、菅野よう子はベースそれだけを追うとプログレ的展開をしているのだが、それでキャッチーに聴こえるのだから意味が分からない。それだから、本作のようなストレートなポップソングでは坂本真綾そのままの実力が出る。本作は、等身大の坂本真綾がいる。適度に透明感のある声で、日常を変わった語彙を使うことなく描くセンス。そして、曲を邪魔しない「無」個性。ラストトラック⑫がせめてもの救いのように平凡に輝く。

夕凪LOOP/坂本真綾 (2005)

category: あ-な

tag: MUSIC 100円

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