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第4回スーパーダッシュ小説新人賞 佳作:影≒光 シャドウ・ライト/影名浅海

影≒光/シャドウ・ライト
1.受けて立つ父
2.飼い犬になった少年
3.恋人を奪われた少女
4.全ての元凶

answer.――― 63 点

とりあえず、設定と展開まで、富士見ファンタジア文庫の『風の聖痕』そのままの本作。パクりパクられの論争はライトノベルにかぎらず、音楽、絵画にまで至る創作活動について回る悲喜交々だが、ここまで似てしまうと、たとえ著者が未読であったとしても批判が向けられれば甘んじてと言わずに、しっかりと受け止めざるを得ないだろう。理想を言いだしたら切りがないが、若干のオリジナリティ―――<絶対の革新>を折り込めなかったのが、本作のパクりパクられの論争に巻き込まれた要因だ。それでも、パクリと切ってレヴューを終えてしまうのもやや勿体無い気がするのは、前述の『風の聖痕』の著者が今や故人となってしまっただけでなく、戦闘場面への魅力があるため。ライトノベルに許された特権のひとつに、戦闘場面を描ける、というものがあるが、概してライトノベル作品はその強みを活かしきれずに、ごく短いセンテンスで切り上げてしまう。本作はその点で他を大きく引き離す。投稿当時、19歳という年齢を考えても十二分の結果が出ている。選考委員は落ちこぼれから早々に成り上がる主人公のスーパーマンっぷりを嘆いているが、そこは実は問題でなく、単純にキャラクターの魅力が薄いのが根本的な要因。『風の聖痕』の主人公のように、徹底的にアンチヒーローに傾くなりの工夫が必要だった。それと、終盤の駆け足の後悔。あれだと主人公が間抜け過ぎて感情移入はしたくない。そんな作品の中身はともかく、著者の素質は買える作品。5巻打ち切りかと思いきや、10年末に見事に新刊発行……ここまでまた音沙汰が無いが、著者の現在は如何に?

第4回スーパーダッシュ小説新人賞 佳作:影≒光 シャドウ・ライト/影名浅海

category: か行の作家

tag: スーパーダッシュ小説新人賞優秀賞(佳作) OPEN 60点 影名浅海

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