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第7回本屋大賞 2位: 神様のカルテ/夏川草介

神様のカルテ
1.満天の星
2.門出の桜
3.月下の雪

answer.――― 69 点

カバーデザインが中村佑介だから推すの、いい加減、止めようや……と嘆きたくなる本作は、著者が現役の医師という異色の経歴と、それに見合った医師を主人公とした内容、何よりもカバーデザインが中村佑介だからウケた「しょうもない」一作。本作は基本、「面白くない」。これは間違いのない事実で、私のこの結論が批判にさらされるとしたら御門違いも良いところだ。しかし、幾らカバーデザインが中村佑介だからといって、……面白い!とうっかり勘違い出来てしまうのは、やはり著者自ら夏目漱石を引き合いに出してきたように、主人公のやや芝居がかった一人称にあるのだろう。故に、冒頭十頁も立ち読んで(……主人公のこの口調、何か面白いなぁ)と勘違い出来れば、中村佑介のカバーデザインの絶大な効果もあってうっかり楽しめるだろう。設定の工夫で誉めるなら、医者にも関わらずボロアパートに住んでいる点、冒頭早々に出世話が舞い込んでいる点が挙げられる。ただ、肝心の用意した章にはどこにも<ドラマ>が無い。アパートの住人の一人、いつまでも卒業しない大学生が何故いつまでも卒業しないのかなんて謎に誰が興味が湧く?アパートを用意したなら、アパートの暗黙のルールを紹介して楽しむのが創作上の常道だ。住人そのものに深入りするものではない。見掛けない設定として、若手主人公にも関わらず既婚者だと事実は面白かった。まあ、創作論は置いておいて、主人公の一人称を大前提で楽しめるかどうかが第一のリトマス試験紙となる作品。ストーリー自体は、「下」の領域だ。

第7回本屋大賞 2位: 神様のカルテ/夏川草介

category: な行の作家

tag: OPEN 60点 夏川草介 本屋大賞

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コメント

こんばんは~。
一年ほど前に読んだので、詳しい内容を覚えていないのですが...。
割と記憶力はいい方なので、私が「覚えていない」本というのは
インパクトの弱い本だったのかな、と今になれば思います。

思うに、ストーリー自体よりも、この文体とか、
終末医療という、重い内容にも関わらず、
(良くも悪くも)浮世離れした世界観を
どこまで楽しめるかにかかっている作品のような気がします。

割と万人受けする半面、物足りないと感じる人も
実は多いのでは、という気がしますが...。
そうか、皆の評判は良い作品なのですね。
もう一回読み返してみようかな。

ちゃき #uaIRrcRw | URL | 2012/07/01 21:43 | edit

Re: ちゃき

コメント、有難うございます!

> 割と記憶力はいい方なので、私が「覚えていない」本というのは
> インパクトの弱い本だったのかな、と今になれば思います。

(マジで)嬉しいコメント、有難うございます!でしょ?その辺にある本なんだってー!

> 思うに、ストーリー自体よりも、この文体とか、
> 終末医療という、重い内容にも関わらず、

ここを描こうと思ったことは、何気に評価したいとも思うのですが、如何せん、ドラマチックではなかったので―――終末医療に関して云えば、それこそ文学などのほうが手段として描きやすいはずなので、エンターテイメントでやるなや!とも思いました。第1回小説新潮長編小説新人賞 受賞作:あなたへの贈り物/和泉ひろみなんかは全然面白くありませんが、これよりもしっかり描けています。まあ、正直、この作品は評価したくないですね。文章も好きではないし。ライトノベルならまあ、許してあげなくもないのですが。レベル低い意味で。

Medeski #- | URL | 2012/07/02 03:11 | edit
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