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ガガガ文庫:ラ・のべつまくなし/壱月龍一

ラのべつまくなし
1.ブンガクの憂鬱
2.一人の少女とこの世界と説く、そのこころは
3.腐思議の国へ誘う白兎
4.友情×努力×勝利の三角関係?
5.ずっと
6.祭の後の祭
7.しあわせな、こころ ~先生とボク~

answer.――― 61 点

ライトノベルとは、隙間を突くジャンルである―――ということを自覚し、新興文庫ながらに突き抜けてきた“緑に萌える” MF文庫。それを追うは模してきたか、“青に染まる” ガガガ文庫であり、本作はガガガ流の隙間を突いた一作。その概要は、純文学を志すも、ライトノベル作家としてデビューしてしまった主人公が、己の駄作のファンである腐女子に恋をする物語。文学を志すも、……といった設定の主役を配する純文学、大衆小説はよく見掛けるが、ライトノベルではまだまだ珍しい。本作の価値はズバリ設定その一点で、他の見所というと、終盤にTwitterを思わせるSNSを大仕掛けとして使用している点、ごく個人的嗜好で挙げるなら、腐女子の描き方程度で、巷でささやかれる「隠れた良作」からは漏れる印象。この手の題材は基本的に嫌悪する自作を終盤に「結局」肯定的に捉えるのが常道で、本作もまたその道を歩む。がしかし、これがどうにも、―――浅い。ライトノベルを肯定するなら歴史など知識を交えて肯定してこそジャンルへの貢献となるのだが、売り上げ、キャラ萌えでの表面的肯定だと「ロクでもねえな、ライトノベルって……」で終わってしまう。主題は「恋愛!」と主張されるかもしれないが、その恋愛も腐女子による腐女子な勘違いが1笑いを起こすだけで、極めて凡庸と云える。Twitterを扱った点を誉めるのは時代性を取り込んでいるため。ただ、腐女子の描き方が電撃文庫の『乃木坂春香の秘密』で見られる男にとって都合の良い腐り方ではないため、一歩「進んだ」印象を持った。キャラクターから人へ……そう、本作もまた、ライトノベルと大衆小説のクロスオーバーな作品。ただ、設定の物珍しさは評価出来ても、作品としてはまだまだ改善&開発の余地大いにあり。

ガガガ文庫:ラ・のべつまくなし/壱月龍一 (2009)

category: あ行の作家

tag: OPEN 60点 壱月龍一

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