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ガガガ文庫:アイゼンフリューゲル/虚淵玄

アイゼンフリューゲル
1.鋼鉄の翼
2.挑戦の翼
3.再生の翼
4.超音の翼
5.戦乱の翼

answer.――― 69 点

安打製造機ならぬバッドエンド製造機、それが本作の著者・虚淵玄である。私は著者を名前と作品名、その作風こそ知れ、実際に読んだのは本作が初めてである。それだから、読んで面食らったのは、もはや使い手はレッドリストにさえ挙げられる単語、四文字熟語を縦横無尽に駆使した文章だった。旧い―――ながらに、「それの何が悪い?」と読み手を見下ろす書き手としての矜持は実にCoolだ。肝心の内容は、世界初のジェットエンジン搭載型航空機が誕生し、空の王者ドラゴンにスピード勝負を挑もうとしたら、また戦争始まっちゃいました!突撃ィ~!というもの。……このあらすじで分かると思うが、設定はどうしようもない。ドラゴンとジェット戦闘機が争う姿を見て、私たちはどう思うだろうか?悪い意味で超現実的で、素に戻らされる。ドラゴンが絡んでくる前半は巷の評判もやはりイマサンで、早々に駄作認定されても仕方がない。それでも、流石は虚淵玄!と持ち直すのは、空想生物を排した戦争展開。特に一巻終盤(第三章・再生の翼)における戦争回想は戦闘狂垂涎のヴァルハラ絵巻。時を(実質)停めた描写、戦闘機に表情を与えた発想は膝を打つ表現美だった。ここだけのために金を払う価値があるだろう。ただ、この場面を除けば、ストーリー自体に(……結局、ドラゴンが主役なのね)なナンセンスが目立ち、万人が納得するエンターテイメントとなっていない。ラストは職人芸の、納得のバッドエンド。虚淵玄の一端に触れられる。がしかし、こんな書き方をすると「虚淵玄のことを何も分かってねえなぁ……」とファンからのマジもんの非難が予想されるので、虚淵玄を知るなら美醜の極みと云えるヴィジュアルノベル『沙耶の唄』をまずはお薦めしたい。……ファンの方、こんな感じで如何でしょうか?全2巻、合わせてのレヴューです。

ガガガ文庫:アイゼンフリューゲル/虚淵玄 (2009)

category: あ行の作家

tag: OPEN 60点 虚淵玄

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