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星海社FICTIONS:ビアンカ・オーバースタディ/筒井康隆

ビアンカ・オーバースタディ
1.哀しみのスペルマ
2.喜びのスペルマ
3.怒りのスペルマ
4.愉しきスペルマ
5.戦闘のスペルマ

answer.――― 63 点

スペルマ、スペルマと明け透けなまでに並ぶ章タイトルから察せられる通り、筒井康隆が口角を上げて制作しただろう、昨今の軽小説の流れに棹挿すブラックジョークなライトノベル!!と言いたいところだが、私が考えるに、ライトノベルを揶揄するならば「面白い」を突き詰めたストーリーの上で、ライトノベルらしい《お約束》のオンパレードを起こして「破綻」させるのが常道なのだと思う。そういう意味で本作を鑑みさせて頂ければ、……御大も寄る年波には逆らえないようだ、筆にまったく冴えがない。物語は「美少女」が登場し、―――といった具合に、ライトノベルを書くにあたっての雛型として『涼宮ハルヒの憂鬱』を下敷きに採用しているのが見受けられるが、上記の通り、スペルマ出しておけば良いだろ?的な安易さが御大のアイディアの枯渇を表明しているようで、ただただ哀しいかぎり。本作の見所は事実上、そのスペルマを出すため、美少女、美女、幼女がそれぞれ手コキ、手コキ、レイプ未遂(*スペルマとは無関係)される場面。しかし、これを楽しむために読むのは違うだろう。とにかく投げやりな作品で、筒井康隆の意欲作と謳うにしても、例えば章が始まる度に同じフレーズで美少女が登場するのだが、これは『ロードス島戦記』等を思わせる旧来的な書き出しで、こういう省エネ的作業を含めて、そもそも「ライトノベル」の読書量が足りなかったのではないだろうか?とある種、場違いな非難を向けたくもなる。「旧い」ことに気づけないのは創作家として一番「イタい」。御大、やるなら「いつも通り」徹底的にやりましょう。

星海社FICTIONS:ビアンカ・オーバースタディ/筒井康隆 (2012)

category: た行の作家

tag: OPEN 60点 筒井康隆

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