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第24回ファンタジア大賞(前期) 金賞:勇者リンの伝説 Lv.1 この夏休みの宿題が終わったら、俺も、勇者になるんだ。/琴平稜

勇者リンの伝説 Lv.1
(夏休みの友)
1.仲間を集めよう!
2.伝説の武器を手に入れよう!
3.囚われの娘たちを救おう!
4.洞窟の隠されたお宝を探せ!
5.魔物を五体以上倒そう!

answer.――― 66 点

頁をめくるうちに、……拝啓と綴って、敬具で〆ようか?なんて本作に対するレヴューの概観を考えた。宛て先は他でもない、ライトノベル界を代表するお花畑作家・深沢美潮女史その人である。ライトノベルとは何か?という考察は、近年のセールスの拡大によっていよいよ「研究」課題として認識されてきたが、不真面目に一言でまとめれば、「隙間を突く」ジャンルだと思っている。「隙間を突く」ためのキーワードは例えば、らしくない、である。一見、コメディにもなる設定を扱う。本作の主人公リンは勇者らしくない勇者、ライトノベルではもはやありふれたはずのそんな勇者を、あざとく現代社会に置き換えることなくストレートにファンタジー世界を舞台に、且つLv.1から始める原点回帰の超「王道」ライトノベル。懐かしい、しかし、……新しい!のは、ハリー・ポッターの設定をパロったところから夏休みの宿題を達成する目的のため、勇者、伝記士、遊び人(NEET)、召喚士というフザけたパーティーを編成する等、現代社会を取り入れる姿勢。中盤早々、馬では不可能な行程を自動車を召喚して成立させるウルトラCは、なかなかにダイナミックだ。台詞が頁を占め、(ああ、このパターンね……)と侮っていると、ヘッポコ勇者リンが夜な夜な一人で行動していたことにちゃんと意味があったサプライズ構成も買える。ライトノベルってこんなモンなんだって!と再意識させてくれる温故知新の一冊。俺は好きなんだけどね、と笑って流せるのが「ボクら」のライトノベルだべな。文学やら大衆小説やらと並ぶ「格」を求めてどうする?皮肉無く、本嫌いな中学生にまずは本慣れの一冊としてお薦め出来る作品。良作です。さて、と。

拝啓 深沢美潮様―――
貴方様の後継者が見つかりました。いい加減、引退してください。 敬具

第24回ファンタジア大賞(前期) 金賞:勇者リンの伝説 Lv.1 この夏休みの宿題が終わったら、俺も、勇者になるんだ。/琴平稜

category: か行の作家

tag: ファンタジア大賞準入選(金賞) OPEN 60点 琴平稜

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