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第15回ファンタジア大賞 佳作:マテリアルナイト 少女は巨人と踊る/雨木シュウスケ

少女は巨人と踊る
(あらすじ)
わたしの名前はレアナ・バーミリオン。符道を使う符道士。今日、わたしは旅に出る。そして、その行く先には……。発掘兵器たちが国の威信を懸けて戦うなか、最終兵器マシン・ドライブがついにその生を受ける。ちりばめられた謎、ギミックがキミの五感を刺激する弩級の話題作!

answer.――― 64 点

「蒸氣」という言葉が躍るとき、ファンタジーは奔り出す。そこに添えられるのは、今日、わたしは旅に出る。というプロローグに相応しい締め括りの一文。文字数とのコストパフォーマスを鑑みれば、満点を点けたくなるオープニングを持つ本作は、富士見ファンタジア文庫の斜陽の00年代を支えた“クレイジーモス”雨木シュウスケのデビュー作。ファンタジーを創作するにあたってもっとも難しいことは、魅力的な舞台を用意すること―――そこが読み手にとってのフロンティアであることだ。本作では、それを「蒸氣」の二文字で片付けた点が素晴らしい。また、ヒロインを名家の令嬢に配し、家出をさせる展開。近代のヨーロッパを思わせる舞台でありながら、そのヒロインに符道という東洋を想起させる魔法を扱わせ、その癖、その符道が傍流(二流)の攻撃手段にしかならないという、作家の腕の魅せ所!な設定はハイセンスだ。……が、このような序盤で魅せられた景色は章が進むにつれてぼやけていく。それもこれも、マシン・ドライヴ、ドラグ・ヘッドというマシーン・ヘッド、ファティマ、永野護万歳!な著者肝入りのロボット設定と筆力不足から。テンポを重視して説明を後に回すのは良いが、説明の要る設定が多いため、放置されたまま新設定が出てくると冷めてしまう。ヒロイン以外の登場人物に之と言った魅力が無いのも問題だ。その影響で、筆バテを起こす中盤から「誰が」「何を」言っているのかが判別しにくくなる。描きたいことを全部描いたのはよく伝わるものの、読み手への配慮が足りないのはデビュー作故の拙さか。(センスだけで勝負しているby有吉弘行)小木博明のような一作。大味なのよね。

第15回ファンタジア大賞 佳作:マテリアルナイト 少女は巨人と踊る/雨木シュウスケ

category: あ行の作家

tag: ファンタジア大賞佳作 OPEN 60点 雨木シュウスケ

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