ナマクラ!Reviews

05/1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30./07

第15回ファンタジア大賞 佳作:ISON ―イソン―/一乃勢まや


1.SWEEPERS
2.THIEF&DEATH
3.BIOWEAPON
4.INVISIBLE
5.SUPER ADVANCED
6.A CRYING GIRL

answer.――― 61 点

賞金首を追いかけ、狩る掃除屋トーヤ、そして、その相棒ティファ。今回、彼らに持ち込まれた依頼は大物武器商人とテロリストのスウィープだった。そこには謎の美女怪盗、腕利きの殺し屋が絡み、……というストーリーラインを持つ本作には、―――「巧い」、その評価に適う文章技巧を修得したとする著者の錯誤が見受けられる。それが如実に表れているのは【PROLOGUE】だろう。ある一定の筆力を持つようになると、【動いていれば面白い】ことに気づく。それを応用して、ライトノベルならば冒頭を戦闘描写―――ピンチを演出し、読者の関心を惹くのはこなれた作家(志望)の常道で、これを非難する気は毛頭ないが、故に落とし穴があることを失念しがちなのは否めない。本作、アクションをセールスポイントに挙げているように、よく「動く」。実際、後半のアクションパートは故事に謳われる馬謖を思わせる才気を見せる。【PROLOGUE】自体にも一工夫あり、……と素直に誉めたいところなのだが、錯誤は錯誤。はしこく常道を選びながら、それで踏み外している事実に著者は果たして気づかなかった。この【PROLOGUE】は一言、―――面白くない。ピンチを演出し、それでいて複数人殺してさえ読み手の関心を引けない理由は【驚き】を用意しなかったことと、筆への驕りに尽きる。前者は言葉の通り、……で?(つまんないんだけど)と返したくなる既視感溢れるピンチで、後者は本作中最後まで貫かれる勘違い、「巧い」への不理解だ。書き手の「巧い」と読み手の「巧い」はまったく違う―――長くなったので割愛―――結局、何が言いたいかってーと、著者、自分のことを「面白い」と思っちゃってるんだよね。だから、「巧い(=面白い)」が「浅い」。仮に描写だけで攻めるなら出し惜しまず、後半で披露するような(女の子が)車のボンネットを力で剥ぎ取って盾にするなりの奇抜なアクションを採らないと。読み手にとっての「巧い」を目指さないうちは、本当の「巧い」に辿り着けません。あと、オノマトペの使い方が下手過ぎ。小説でのオノマトペの常道は「合図」か、リズムの生成だ。君のオノマトペの使い方は漫画的過ぎて「見」苦しい。と辛いレヴューとなったが、個人的に将来性は「買えた」。運が無かったね、周りに俺みたいな奴がいりゃ良かったのに。

第15回ファンタジア大賞 佳作:ISON ―イソン―/一乃勢まや

category: あ行の作家

tag: ファンタジア大賞佳作 OPEN 60点 一乃勢まや

[edit]

page top

« 第15回ファンタジア大賞 準入選:天華無敵!/ひびき遊  |  第15回ファンタジア大賞 佳作:マテリアルナイト 少女は巨人と踊る/雨木シュウスケ »

コメント

page top

コメントの投稿

Secret

page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://medeski02.blog95.fc2.com/tb.php/849-b8ae660c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
page top