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第9回ファンタジア大賞 佳作:カレイドスコープの少女/内藤渉

カレイドスコープの少女
1.雪の別れ
2.リュジュー
3.レティーナ
4.アンリエット
5.マーセル
6.星を見上げる

answer.――― 60 点

本作は第9回ファンタジア(長編小説)大賞《佳作》受賞作であり、当時の主流と云える「かつて」を引いて、機械×機械した文明の存在を仄めかすファンタジー。キャラクター性を抑え、機械文明が滅びた云々のファンタジックな世界観を披露しつつのお堅い冒頭の突入劇からして、思わず、……古っ!と口に出してしまったのは、98年でのリリースを考えれば致し方ないところか。ストーリー、設定、ともに旧時代的で、現代っ子が遡って「読む」意味はまず無いだろう。しかしながら終盤の戦闘描写は上々で、例えば本作は章タイトルにあるように、一人のヒロインが「リュジュー」「レティーナ」「アンリエット」、そして、自身「マーセル」と複数役を担うのだが、展開をたたみ掛けた上で、この4人のヒロインの台詞をフラッシュバックさせて、主人公が決意する様は《お約束》とはいえ、説得力が出来上がる図で、《現代に通じる》テクニックはしっかりと刻まれている。そのフラッシュバックの際に、それぞれのヒロインへ「脳裏に浮かび」「顔を蘇らせ」「表情を思い出し」「瞳が心に突き刺さった」と品を変えた表現を与えているところもオツだ。個人的に、目を引いたのが『猛牛』レドガー。多勢に無勢場面での「その他」に括られる単なるヤラレ役ながら存在感(笑)があり、他作品ではあまり見られないチョイ役の機微を見た。立ち読みするなら、終盤の戦闘描写とこの『猛牛』レドガーの奮戦をチラ読みしてみよう!

第9回ファンタジア大賞 佳作:カレイドスコープの少女/内藤渉

category: な行の作家

tag: ファンタジア大賞佳作 OPEN 60点 内藤渉

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