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この受賞作を読め! 【日本ファンタジーノベル大賞:第1回 ~ 第10回!】

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昨日の今日で、勢いに乗って日本ファンジーノベル大賞の【第1回~第10回】編を作成してみました。ほとんど【All Time Best!!】と内容が被っている辺り、やっぱり【第1回~第10回】編、【第11回~第20回】編、【第21回~第25回】編とちゃんと段階を置いて作るべきだったかな、と。短評はノリで変えてあります。ではでは、またまた、始まり始まり~!

* 作品タイトルをクリックすると、その該当作品のレヴューページに飛びます。

すべては、ここから始まった!とも云うべき第1回の《大賞》受賞作であり、後々まで日本ファンタジーノベル大賞を象徴する作品となった名作。〝ファンタジー〟と看板立てて集まってくる応募作のなか、宮沢賢治(的)ではない〝ファンタジー〟が、選考委員たちを大いに喜ばせた。ヒロインが受ける後宮での講義が森羅万象、何ともファンタジックで素敵。

お前ら、……馬鹿じゃないよな?と選考委員たちは選考の最中、コメカミに銃口を突きつけられた心境だったに違いない。「国際舞台にも通用する完璧な小説!」と口を滑らさせるインテリゲンチャ殺しのディテールを施す〝大蟻食〟佐藤亜紀のデビュー作。まったくポップではない、しかし(インテリを自称する者には)無視出来ない知識に困惑せざるを得ない怪作。

オルガンと云う、おそらく多くの人にとって近くて遠い「楽器」を題材にしたファンタジー。前半/後半で、そのジャンルがミステリー/SFへと切り替わるが、「オルガン」解説を作品に巧みに熔け込ませて知識欲を満たしてくれるため、さして気になることはないだろう。音楽小説にハズレ無し!を証明する一冊。

『糞袋』と題された通り、オリジナリティがプゥ~ン……と薫る強烈な糞尿譚。完全なイロモノながら意外なまでにストーリー構成はまともで、〝とりあえず〟の最終回となっている第25回までの歴代の受賞作を鑑みて、その中でもまず十指に入る出来ではないだろうか?美醜極まる、珠玉の「仮面」糞尿品評会は必見。読んで損ということはないだろう。

こんな小説があって良いんですか?良いんです!と川平慈英が無責任に肯定してくれそうな、巻き込まれようと思えば、現実で体験出来てしまう異色のファンタジー。その内容は、ひたすら鉄塔を追い続けると云うもの。決して面白いわけではないが、面白いだけが正解じゃないのかもしれない、……なんて錯覚させてくれる挑戦的な一作。

後に〝大蟻食〟佐藤亜紀の夫として知られることになる佐藤哲也のデビュー作。ひたすらフレーズがフレーズを追い、「文章」そのものを娯楽と読み手に認識させようと試みる。言葉遊び、と断じてしまえばそれまでだが、言葉遊びも本気でやればこうなるという見本的な作品。ただ、「挑む」ならもっと洗練された言葉で勝負して欲しかったな、と。

☆☆  総評  ★★

日本ファンジーノベル大賞の第1回から第10回までの受賞作の傾向は、それ以降の受賞作と違い、面白いか否かよりも、如何に摩訶不思議かが重要視されていたように思うが、―――所詮、結局、畢竟、至るところは『後宮小説』と『バルタザールの遍歴』の二作に尽きる印象。ここで5位に選んだ『鉄塔 武蔵野線』、次点の『イラハイ』も、二作があったから選考委員が「選べる」余裕があったのではないだろうか、と。そういう意味で、第7回の選評で「不作」「賞の曲がり角」と選考委員が好き勝手に扱き下ろすなかでの《優秀賞》受賞作『糞袋』は佳作な出来だと思う。糞尿の品評会をああも煌びやかに執り行う著者は、実にCoolだ。3位の『オルガニスト』はさしてヒットを産めないまま第10回を迎え、いよいよ崖っぷちに追い込まれた同賞の窮地を救う万人受け出来るエンターテイメント性ある秀作。読んで「つまらなかった」という方はきっと少ないだろう。第4回の『昔、火星のあった場所』、第6回の『バガージマヌパナス わが島のはなし』が今回の企画でランクインさせようか迷った候補。ただ、日本ファンタジーノベル大賞の「らしさ」、万人受けのエンターテイメント、オマケで隠れた良作具合の三点を基準に選ぼうとすると、前者はひょっこりひょうたん島な展開、後者はウチナータイムな展開が強過ぎて断念した。個人的に、第2回の鈴木光司のデビュー作である『楽園』の第2章はライトノベラーな人には必見のバンザイアタックがあるのでオススメです。まあ、日本ファンタジーノベル大賞の【第1回 ~ 第10回】は『六番目の小夜子』やら『星虫』とかあるから受賞作だけじゃなくて最終選考作品を含めたほうが良いんだけどね!そんなこんなで、また次回!

☆ 受賞作:点数一覧 ★

85  後宮小説/酒見賢一  【第1位】

84  バルタザールの遍歴/佐藤亜紀  【2位】

83  オルガニスト/山之口洋  【第3位】

82

81

80  

76  楽園/鈴木光司

☝  満足  ☟  普通


74  

73  

72  ヤンのいた島/沢村凛
    糞袋/藤田雅矢  【4位】

71  バガージマヌパナス ― わが島のはなし/池上永一
    競漕海域/佐藤茂

70  昔、火星のあった場所/北野勇作

69  なんか島開拓誌/原岳人

68

67  

66  英雄ラファシ伝/岡崎弘明
    アイランド/葉月堅

65  鉄塔 武蔵野線/銀林みのる  【5位】
    イラハイ/佐藤哲也   【次点】

64  青猫屋/城戸光子
    宇宙のみなもとの滝/山口泉

63

62

61

60  バスストップの消息/嶋本達嗣
    酒仙/南條竹則

☝  普通  ☟  不満


54  青猫の街/涼元悠一

50  ベイスボイル・ブック/井村恭一

現在、2014年03月04日/修正
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